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Vol.47 オーナー社長のプライベートカンパニー

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経営者であれば誰しも
創業当初は1つの事業を
一心不乱に頑張る時期があると思います。

そして、
経営者という人種は、
事業が軌道に乗ってきて、
精神的・金銭的な余裕が出てくると、
1つの事業以外に
いろいろなことを考えるようになると思います。

そして実際にいろいろなことを始めることが多いです。

新規事業を始めたり、
金融・不動産投資を始めたり、
社会貢献活動を始めたり。

オーナー経営者自身の趣味に近い事業を
始めることもあります。

Vol.2

ここでは、
このような事業を
「プライベート事業」
このような事業をする会社を
「プライベートカンパニー」
便宜的に表現させていただきます。

いろいろなことにチャレンジしたり、
興味を持つのは経営者の特性ですので、
このようなプライベート事業を行うことや
プライベートカンパニーを作ることは
それほど問題ないことだと思っています。

但し、
留意しておいた方がよいことがあります。

ずばり
「プライベート事業の位置づけ」
「プライベートカンパニーの位置づけ」
です。

グループ経営を行うにあたって、
このプライベート事業やプライベートカンパニーを
どのように埋め込むかは、
とても重要なテーマです。

Vol.47(1)

この「プライベート」のポジショニングを間違うと、
グループ経営に悪影響を及ぼしてしまうからです。

プライベート事業やプライベートカンパニー、
それ自体が悪いわけではありません。

プライベートな部分と本業が
上手く切り分けられなくなってしまうことが
問題といえます。

いわゆるオーナー経営者の
「公私混同」です。

オーナー会社であれば、
少なからず公私混同があるのは
避けられない面もあります。

但し、
オーナーの「私」の部分を、
きちんと組織内でデザインして
運営しているかどうかで、
社員のモチベーションが大きく変わるのも事実です。

Vol.33(1)

オーナーの気持ちや思いは、
なかなか社員には理解してもらいづらいものです。

だからといって、
社員の気持ちを無視しておいてよいかというと、
別問題です。

社員が本業で力を発揮してくれてこその
プライベート事業やプライベートカンパニーが
充実するものです。

プライベート事業やプライベートカンパニーが
主になってしまうと、
中長期的には本業にも悪影響を及ぼします。

Vol.47(2)

このような事態を避けるためにも、
細心の注意を払って、
プライベート事業やプライベートカンパニーの
位置づけをデザインし、
運営していく必要があります。

つまり、
社員からの不要な誤解を避ける意味でも
この「プライベート」の部分こそ
デザインがとても重要だと考えています。

きちんとデザインされた
プライベート事業及びプライベートカンパニーは、
連結グループ経営の中でも、
きちんと役割を果たし、
オーナーの「公」と「私」の間で
Win-Winの関係が成立します。

また、
将来、株式上場を
考えている経営者の場合には、
この「プライベート」の位置づけをどうするかは、
より重要なテーマとなります。

基本的には、
「株式上場≒脱プライベート」
ですので。

但し、
株式上場を考える場合でも
組織デザイン次第で
いろいろな可能性はあると思います。

Vol.47(3)

いずれにしましても、
「公私の共存関係」
「公私のWin-Win関係」
について、
どのように築いていけるかは、
永続企業にしていくにあたって重要なテーマです。

是非、経営者は、
グループ経営を行っていくうえで、
この「プライベート」の部分のデザインを
慎重すぎるくらいに、
意識していただきたいと思います。

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