ホールディングス化

ホールディングス体制への移行を考える時点で、
グループ組織デザインについて、
いろいろ検討している証だと思います。

たとえば、
・グループ全体のシナジー
・グループとしての一体経営
・グループ全体最適
といったあたりを考えているうちに
ホールディングス経営に行き着くのではないかと思います。

 

ティール組織

少し話がそれてしまうかもしれませんが、
個人的に、組織デザインや組織論的なところは興味があり、
少し前からよく目にするようになった「ティール組織」という形も、
かなり魅力的な組織デザインだと思っています。

ティール組織を目指したいという経営者も
おそらく最近は多いのではないかと思いますが、
ティール組織を実践している事例に関する書籍や、
インターネット記事を見たりしていると、
「理想的だけど、実現は簡単ではない」
という印象です。

 

個人的には、このティール組織について、
「連結グループ経営の視点で考えるとどうなのだろうか？」
「ホールディングス経営とティール組織の接点は？」
といったようなことを考えたりすることもあります。

1つの会社のなかでティール組織化を実現するだけでも
とても大変だと思われるなかで、
グループ経営においてティール組織化するのは、
相当ハードルが高いのは間違いありません。

 

ただ、ホールディングス化を検討する背景に、
・子会社への権限移譲
・子会社の自主経営
といったことを目的にする会社も多く、
この「権限移譲」「自主経営」は、
ティール組織のキーワードであったりもします。

そう考えると、
ホールディングス化の背景として、
グループ経営のなかに「ティール組織」的な要素を組み込みたい、
といったニーズもあるのではないか、
といったことも考えたりします。

 

ホールディングス体制とティール組織の関係

ホールディングス化の際によくある考え方として、
・グループ戦略立案機能と実行部門の分離
・グループ全体の専門的なスタッフ機能の集約（例：シェアードサービス）
といった思想が盛り込まれることが多いです。

一方で、ティール組織では、
・管理部門のようなスタッフ機能は最小化する
・できる限りスタッフ機能を分離独立せずチーム内に組み込む
といったような思想になります。

 

ここの部分だけを考えると、
いわゆるホールディングス化の方向性は、
ティール組織とは逆を行くような動きとも考えられます。
どちらかというと「オレンジ組織」に近い組織デザインともいえるかもしれません。

とはいえ、ホールディングス化の背景として、
各子会社へ権限委譲したうえで、各社の自主性も尊重しながら、
グループ全体をまとめていきたいという考え方もあったりするので、
このあたりは「ティール組織」的な思想も全くないとも言えません。

 

このような感じで組織形態のことを考え出すと、
あまりにも複雑なので、頭の中が混乱をしてしまいますが、
ホールディングス体制とは、
——————————————————————————–
・グループの中の各子会社の位置づけは「ティール組織」を目指す
・グループ組織全体としては「オレンジ組織」的な組織デザインになる
・ホールディングカンパニーは「ティール組織」「オレンジ組織」を調整する役割
——————————————————————————–
といったグループ組織デザインを目指した形であると
私の頭の中では勝手に整理をしてみました。

 

なぜ、ホールディングス化なのか？

経営者によってマネジメントスタイルは様々ですし、
理想とするグループ組織デザインも様々ですので、
ホールディングス体制をどう解釈するかも、人それぞれで良いのですが、
「なぜ、ホールディングス化なのか？」
ということを、最近改めて考えてみたりしていまして、
今回、ティール組織もテーマにしてみました。
（ティール組織をテーマにした私なりの整理です）

 

ホールディングス化を検討している経営者は、
ホールディングス化によって変えたいことがきっとあるはずですし、
この「変えたいこと」を実現するために
新たに出来上がる組織が「ホールディングカンパニー」になると思います。

 

そう考えると、
「なぜ、ホールディングス化なのか？」
を考えるうえでは、
「ホールディングカンパニーの役割」
を明確にしていくことで見えてくるものがあるのではないかと思っています。

 

もし今後、ホールディングス化するかどうか悩まれているようであれば、
ホールディングカンパニーは何をする組織であるかを明確にしていくことで、
ホールディングス化を実行すべきかどうかの答えが見えてくるのではないかと思います。

 

★★★★★★★
ホールディングカンパニーの役割を
明確にできていますか？
★★★★★★★