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Vol.10 社長の頭の中の「公」と「私」

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社長は会社のために、
自分のことをあらゆる面で犠牲にして、
経営を行っていくものです。

ただ残念ながら、
社長があらゆることを犠牲にして
苦しんだり努力したりしている側面について、
社員は決して理解してくれないものです。

 

これは社員が悪いわけではなく、
仕方がないことなのです。

社員は、どこまでいっても
社長の視点を持つことはできないからです。

 

多くの社長は、
過去に「社員の立場」で働いた経験があるため、
きっと社員の気持ちを理解できるはずです。

但し、その逆は成り立ちません。

 

つまり、

——————————————
社員は「社長の立場」で働いたことがないので、
社長の視点は永遠に持てるはずがない
——————————————

のです。

 

社長も社員も働くにあたって
「公」「私」の両方の側面を持っています。

この両方は切り離されるものではなく、
お互いが上手く影響し合って、
相乗効果で機能していくものです。

Vol.10(2)

 

社長としては、社員に対して
「公」の部分、つまり仕事の部分に
多くの労力を費やしてもらいたいと思うものです。

ただ、そのためには、
社員の「私」の部分、つまりプライベートにも
配慮してあげる必要があります。

給料を支払う社長の立場としては、
ジレンマがある場合も多いと思いますが、
社員のプライベートにも配慮できるように
経営者としては器を広げていく必要があります。

 

一方で、社員は社長の「私」の部分を
どのように見ているのでしょうか?

おそらく社員は、
社長のプライベートの部分について

本当の意味で理解をしてくれることはありません。

 

当然、面と向かって社長のプライベートを
批判することは無いと思いますが、
社員というものは、
社長のプライベートや報酬、交際費、等
お金が絡む側面にはとても敏感なものです。

これは「社長業」の宿命であり、
仕方ないことだと考えます。

 

社長は会社を代表する「顔」として、
「私」的な部分を犠牲にして、
常に「公」的な側面を優先して
行動することが求められます。

そして、社長が「公」的な側面を
優先して行動していくには、
逆説的なのですが、「私」的な側面が
充実している必要があると思っています。

 

より直接的に表現すると、

————————————–
社長は、経営者・オーナーとして、
「精神」「お金」の部分については、
余裕を持っている必要があります。

とくに「お金」の側面については、
社長は誰よりもお金に余裕を持てるように
ビジネス設計する必要があります。
————————————–

 

いざというときは、
自腹を切って会社にお金を投入しなければ
いけない場面もあり得ます。

また、社員にふるまったり、
社会貢献のためにお金を使ったり、
いろいろな側面でお金が必要になります。

 

そのためには「金銭的な余裕」が必要なのです。

 

いろいろな経営者の方々と接してみて感じることは、

—————————————-
金銭的余裕と精神的余裕は表裏一体のもので、
金銭的余裕が精神的余裕を生み出すもの
—————————————-

という前提があることです。

 

経営者個人として金銭的余裕を持っていないがゆえに、
必要な「我慢」ができず、
経営判断を誤る場面を多く見てきました。

 

そう考えると、
「きちんと経営をして、その見返りとして、
十分な報酬を正々堂々と受け取る」
仕組みを構築する必要があります。

 

社員には理解はしてもらえない視点だと思いますが、
気にせず、社長自らが個人資産を築けるように
きちんとビジネスをデザインして
資産管理できるようにしなければいけません。

複数会社化を進めていくうえでは、
経営者・オーナーとしての
「資産管理」のための会社をどうするかも、
きちんとデザインをしていくことが必要です。

 

社長の「公」と「私」は表裏一体です。

Vol.10

 

連結シナジーを最大化できるような
連結グループ経営をデザインするとともに、
社長・オーナーの資産管理会社も
そのグループ経営のなかにきちんと
埋め込むことも同時に重要な視点です。

複数会社化を検討する際には、
「公私」ともに発展するようなデザインを
きちんと考えるようにしましょう。
(参考:Vol.47 オーナー社長のプライベートカンパニー

★★★★★★★
きちんと経営をして、
その正当な対価としての報酬を受け取る
仕組みを構築していますか?
★★★★★★★

 

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