「Vol.141 なぜ「グループ経営計画」が作成できないのか?」において、
グループ経営計画が作成されない背景として、
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①連結グループ経営ではなく、たんなる複数会社経営になっている
②連結決算の仕組み自体が存在しない
③連結決算は導入しているが社長自身がその仕組みを理解していない
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の3つの要因を
挙げさせていただきました。
今回は、このうち
「③連結決算は導入しているが
社長自身がその仕組みを理解していない」
の点について、
少し補足をさせていただきたいと思います。
前回の
「Vol.143 グループ経営予算作りに「連結決算」の仕組みが必須な理由」
でもお伝えした通り、
グループ経営計画づくりには、
連結決算の仕組みが不可欠です。
ただ、すでに連結決算を
導入している会社であっても、
「グループ経営計画」が
作成できない場合があります。
それはどのような場合かというと、
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社長ご自身が
自社の「連結決算の仕組み」を
ご理解されていない場合
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です。
連結決算の仕組みの中で、
きちんと「グループ経営計画」を作成するには、
多くの社員の協力が必要になります。
とはいえ、
通常のグループ社員にとっては、
「連結決算=経理や専門家の仕事」
といった思考になるものです。
そのため、
連結決算の仕組みや
グループ経営計画を作成するために、
多くの社員の協力を得ることは、
そう簡単ではありません。
自分事ではなく、他人事だからです。
結局、このような状況を変えて、
多くのグループ社員を巻き込んでうえで、
連結決算の仕組みを活用して
グループ経営計画を作成していくには、
「社長の力」
が必要になる、ということです。
社長ご自身が
連結決算の仕組みを理解し、
グループ経営計画の必要性を
グループ内に周知して初めて、
グループ社員は協力体制を作ってくれます。
たとえば、
・連結会計とは何か?
・なぜ連結決算が必要なのか?
・社内の誰が、どのように、連結決算書を作成しているのか?
・連結決算にはどのような情報が必要なのか?
といったようなことを、
社長が率先して、
グループ会社内に周知していく必要がある、
ということです。
結局行きつくところは
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社長が「連結決算の仕組み」に興味が無い
=グループ社員も「連結決算の仕組み」に興味が無い
=グループ社員が「連結決算」のために協力的に動いてくれない
=連結決算が経理部等の専門部署だけの仕事になる
=グループ経営計画は作成されない
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ということになります。
社長にはいろいろとやることがあるため、
細かい連結会計知識の習得までは、
求めることはできません。
但し、このような多忙な社長にも
常に意識していただきたいことは
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決算書=企業活動の現状(結果)を数値化
連結決算書=グループ企業活動の現状(結果)を数値化
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ということです。
つまり、
会社の現状把握ツールとしては、
最も有効な手段の1つが、
「会計」であり「財務諸表」と言っても
過言ではないのです。
グループ経営における
有効な現状把握ツールは
「連結会計」であり「連結決算書」です。
そのためには、
「連結決算の仕組み」
の理解は不可欠です。
連結会計、連結決算というと
どうしても複雑な印象になりがちですが、
基礎的な仕組みであれば、
多忙な社長でも『必ず』マスターできます。
ただ1つ、マスターできるかどうかのポイントは
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社長が「連結決算」に興味をもつかどうか
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に尽きると思っています。
グループ経営計画は、
「経営者としての意志」であり、
「グループ社員としての意志」です。
是非、社長が率先して
「連結決算」の仕組みに興味を持ち、
グループ経営計画の作成を
後押しするような環境づくりを
心掛けていただきたいと思います。