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【事例】株式会社 永谷園

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※平成27年4月16日に株式会社永谷園より適時開示されている「会社分割による持株会社制移行及び子会社(分割準備会社)の設立に関するお知らせ」をもとに情報を整理しています。

内容

会社分割による持株会社制移行及び子会社(分割準備会社)の設立

 

開示概要

●持株会社制への移行に向けての準備を開始
●以下を決定
①平成27年10月1日を効力発生日として「会社分割の方式」により持株会社体制へ移行する
②平成27年4月21日に分割準備会社として当社100%出資の子会社を設立する

●会社分割による持株会社体制への移行は以下を条件にする。
①平成 27 年6月下旬開催予定の定時株主総会による吸収分割契約の承認
②必要に応じ所管官公庁の許認可が得られること

 

持株会社化の目的

●競争環境が激しさを増しているため、経営環境は予断を許さない状況となっている。

「グループ戦略機能を担う持株会社」と「各事業会社」を分離することにより以下を目指す。
経営環境の激変に応じて経営資源を迅速かつ最適な形で配分できるようにする
共通業務の集約等による効率化を行う
各事業子会社の意思決定の迅速化による戦略的かつ機動的な事業運営を推進可能とする
監督と執行の分離を徹底させることによりガバナンス体制を一層充実させる

 

持株会社体制への移行の要旨

●移行方式
当社を分割会社とする会社分割(吸収分割)により、食料品の製造・販売事業を分割準備会社に承継

●会社分割の日程(予定)
①分割準備会社設立承認取締役会:平成 27 年4月 16 日
nagatanien(1)
②分割準備会社の設立:平成 27 年4月 21 日
nagatanien(2)
③吸収分割契約承認取締役会:平成 27 年5月 15 日
④吸収分割契約締結:平成 27 年5月 15 日
⑤吸収分割契約承認定時株主総会:平成 27 年6月下旬
⑥吸収分割の効力発生日:平成 27 年 10 月1日
nagatanien(3)

分割準備会社の概要

●事業内容:食料品の製造・販売事業
●資本金:10 百万円
●設立年月日:平成 27 年4月 21 日
●決算期:3月 31 日
●大株主及び持株比率:株式会社永谷園 100%
●人的関係:当社より取締役及び監査役を派遣する予定

 

Review

歴史のある会社である「永谷園」においても、
経営環境の変化の早さに対応していくには、
相当な危機感をいただいているものと思われます。

ホールディングス化の目的を、
「グループ戦略機能を担う持株会社」と
「各事業会社」を分離すること
としています。

Vol.4

具体的には、
①経営資源を迅速かつ最適な形で配分
②共通業務の集約
③各事業子会社の意思決定の迅速化
④監督と執行の分離を徹底
としています。

どれも教科書的な内容ではありますが、
ホールディングス化によるメリットが
凝縮されている「目的」と言えます。

これらは、小さな会社にとっても
ホールディングス化を目指す場合には、
キーワードになる内容です。

またホールディングスに関する決定から
半年間くらいの間に移行を目指すようです。

今後の「永谷園」の動向を継続的に
ウォッチしていきたいと思います。

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