複数会社化、ホールディングス化にあたっては、
経営者の頭にあるイメージを、
事前に明確にしておくことが重要です。
Vol.16のなかでも触れましたが、
①現状(単一会社の中での状況)
②理想(複数会社化したときの状況)
についてビジュアル化し、
具体的に見えるようにすることが必要です。
社長のイメージのなかにある
Before⇔Afterを
しっかり見える化することは、
社長自身にとっても大切なことです。
また、関係者が
社長の思いを理解するうえでも、
ビジュアル化はとても役に立ちます。
つまり、
ビジュアル化することは、
複数会社化を目指す社長にとっては
スタートラインに立つことができるといえます。
但し、ビジュアル化だけでは
十分とはいえません。
ビジュアル化とセットでもう1つの要素を
見える化しておくことが必須です。
このもう1つのものとは何でしょうか?
それは「数字」です。
数字というは、
究極の具体化ツールになります。
見える化することは、
いろいろな側面で重要になりますが、
たとえ見える化したとしても、
人によってその捉え方が
様々だったりするものです。
見える化のなかにも
そのレベル感はいろいろあるということです。
そして、
いろいろレベル感がある「見える化」のなかで、
人によって見方にブレが生じづらいもの、
それが「数字」だと思います。
つまり、「数字」は究極の具体化ツールと
いってもよいのです。
ビジュアル化することも重要です。
言語化して見えるようにすることも重要です。
それでも、
もっとも人によってブレが少なく、
共通言語として活用できるのは、
やはり「数字」だと思います。
当然、数字も万能ではありません。
使い方、読み取り方によって、
リスクもあります。
それでも、数字化することのメリットは絶大です。
漠然とした計画では、
漠然とした結果にしかなりません。
複数会社化、ホールディングス化を目指す際にも、
ビジュアル化してイメージを明確にするだけでは、
十分だとはいえません。
目指すべき方向性を見える化する際に、
数字とセットで見える化しなければ、
その効果の程度が漠然としてしまいます。
数字化するのは、
それほど簡単ではありません。
それでも、経営者であれば、
数字から逃げず、
きちんと数字を使ったシミュレーションを
欠かすべきではありません。
数字化しようとする過程で、
いろいろな気づき、発見もあったりします。
また、後日レビューする際にも
数字化していることで、
良かったこと、悪かったことを
明確にすることもできます。
また、関係者が数字をもとに語り合うことで、
目指すべきゴールを共有することができます。
数字化は究極の具体化ツールです。
社長が複数会社化をデザインする際には、
ビジュアル化や言語化によって見える化するとともに、
数字もセットで見える化することで
シミュレーションをすることを心掛けてください。
成長する会社、永続する会社にとって
社長は「数字」と向き合う姿勢が必ず必要です。