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Vol.102 グループ化のデザインと連結決算管理

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グループ会社化していく際に、
どのようにグループ会社を切り分けていくべきか。

グループ経営者であれば、
悩んだことがあるかと思います。

これには、
いろいろな考え方があります。

グループ化のデザインとして、
オーソドックスな切り口としては、
①地域別
②事業別
③機能別
といった3つが挙げられます。

どのようなデザインにすべきかに、
経営者の思い次第であり、
正解があるわけではありません。

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ちなみに、以下の記事で
関連するようなことをお伝えしていますので、
参考にしていただければと思います。
Vol.19 機能別に会社を分ける際の留意点
Vol.20 地域別に会社の分ける場合

但し、
上記のうち、どの切り口にするかで、
グループ内の管理方法は
少しずつ変わってくると思われます。

グループ化のデザインによって、
管理軸もある程度決まってくるということです。

 

たとえば、
地域別でグループ会社化
進めていくケースを考えてみましょう。

一例として、
多店舗展開型のグループ経営において
見受けられます。

店舗という軸はどれも同様で、
店舗の所在地・エリアによって、
法人を分けているケース等です。

この場合には、
グループ全体を
「店舗」という切り口で管理していくのが、
一般的だと思います。

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次に
事業別でグループ化している場合は、
どうでしょうか?

このケースは、
一番単純かもしれません。

なぜなら、
「管理単位=各子会社単位」
となりやすいからです。

結局、
グループ会社ごとの採算管理が、
そのままグループベースの採算管理に
なることが多いです。

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最後に、
機能別でグループ化している場合には、
どうなるでしょうか?

このグループ化デザインは結構多いと思いますが、
グループ管理という意味では、
一番管理方法に悩むデザインだと思います。

たとえば、
機能別に分かれた組織を
1つのグループバリューチェーンとして、
グループ全体としてどうなっているかを
見える化する管理ができれば理想的です。

但し、
これを実現するのは、
結構大変です。

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以上の3つの切り口を見比べてみて、
いかがでしょうか?

社長がどのようにグループ全体を
整理したいかによって、
グループ化のデザインは変わってきます。

上記で見ていただいたように、
グループ化デザインとグループ管理方法は、
密接に関わります。

なかでも、
「機能別でグループ化する」
場合には要注意です。

もっともグループ全体の見える化が
複雑になるためです。

但し、
複雑になるからといって、
グループ全体の見える化や
グループ管理をしなくてよいわけではありません。

グループ経営者として、
グループ全体を管理できる手法を
考えていく必要があります。

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その際には
当然「連結決算の仕組み」
構築していくことになると思います。

ということで、
次回以降に、
①地域別でグループ化する場合(Vol.103 地域別グループ会社と連結決算管理
②事業別でグループ化する場合(Vol.104 事業別グループ会社と連結決算管理
③機能別でグループ化する場合(Vol.105 機能別グループ会社と連結決算管理
の3つのそれぞれについて、
連結決算の仕組みづくりの留意点を
もう少しだけ補足させていただきたいと思います。

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