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Vol.83 グループ経営における商品戦略①

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グループ経営者が
事業を拡大していこうとすると、
できることを「広げていく」思考になりがちです。

広げることは重要なのですが、
その「広げ方」を間違うと、
広げたが故に後戻りが難しくなってしまいます。

とくに小さな会社や中小企業の
グループ経営戦略としては、
「広げない」
ことが重要だと思っています。

決して、
事業拡大を放棄することを
意味しているわけではありません。

グループ経営者が
これから目指すべきスタイルは、
「広げないことに集中することで、
結果的に可能性が広がる」
というスタイルです。

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これまでもお伝えしてきましたが、
地域を広げない(どこで)
顧客を広げない(誰に)
商品・製品・サービスを広げない(何を)
がポイントです。

言い換えると、
「絞る」
「フォーカスする」
ということになると思います。

よく言われる表現としては、
「選択と集中」
と言ってもよいかもしれません。

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この視点は、
成功している社長であれば、
1つの会社、1つの事業のときには
必ず意識されています。

但し、
1つの事業が成功したあたりから、
必ず「拡大」というステージに
思考が変わっていきます。

これはほぼ例外ありません。

そして、
複数会社化していき、
社員が増えていくなかで、
「絞る」「フォーカスする」「選択と集中」
といった制約との戦いが
始まります。

自分では注意しているつもりでも、
自ずと広がってしまうのです。

それだけ精神的にも金銭的にも
余裕ができてきた証拠ですので、
経営者としては、
ここのステージに移ってきたいという事実は、
とても素晴らしいことだと思います。

但し、
複数会社化して、
グループ経営というステージになると、
残念ながら、
急に自分でコントロールできない領域が
増えてきます。

これに気づいたタイミングでは、
グループの状態がかなり見えづらくなっていて、
簡単には元に戻せません。

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これがグループ経営の難しいところです。

組織というのはいったん作ってしまうと、
存続するのが目的になる傾向があります。
法人格を持ってしまうとなおさらです。

そのため、
グループ経営者としては、
常に「広げ方」については、
意識し続けていただきたいポイントです。

なかでも
もっとも広げてしまいがちなため
注意が必要なものがあります。

これまで、
グループ経営戦略としての
「エリアを広げないこと」
「顧客を広げないこと」
の大切さはお伝えしてきました。

但し、
一番広げてしまいがちなのは、
エリアでも顧客ではありません。

もっとも広げてしないがちで
注意が必要なものは何かというと、
「商品・製品・サービス」
なのです。

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広げることが「悪」というよりは、
その「広げ方」を間違わないようにすることが
大切だということです。

もし、
グループとして対応するエリアと、
グループ顧客が明確になっていれば、
商品・サービスが無限に広がっていくことは
ないはずです。

どうしても広がりがちな
「商品・サービス」を広げすぎないように、
「エリア」「顧客」を明確にしておくことは、
必須条件だと言えるでしょう。

そのうえで、
グループとしての商品戦略は
どう考えたらよいのでしょうか?

その「広げ方」はどう考えればよいのでしょうか?

それは、
「グループ会社の増加=現状の商品・サービスの価値を高める」
「グループ会社の増加=粗利率の増加」
となるような商品戦略です。

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もっとも理想的なのは、
グループ会社を増やすことで
「最強の単品リピート商品」
が創造されていくスタイルです。

新しくグループ会社を作ったり、
新しいグループ会社を迎え入れることで、
現状のキラーコンテンツを
さらに磨きをかけていけるような戦略。

このような商品戦略が、
これからのグループ経営に求められるのではないか、
と思っています。

長くなってきましたので、
この点については、
次回にもう少し補足をさせていただきたいと思います。

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