「経営計画をきちんと作成されていますでしょうか?」
意外と経営計画を作成していない会社は
多いのではないかと思います。
本来は会社規模に関係ないはずではありますが、
やはり、会社規模が小さい会社ほど
一般的には、経営計画は
作成していないのではないかと思います。
また、経営計画を作成している会社であっても、
グループ全体の計画、
つまり「グループ経営計画」まで
作成されている会社となると、
少なくなっていきます。
ここでいうグループ経営計画とは、
たんにグループ各社の経営計画の
積み上げというレベルではなく、
グループ全体として考えられた経営計画のことです。
たとえば、上場会社レベルであれば、
経営計画を作成すること自体は
当然のように実施されていると思いますが、
グループ全体の経営計画となると、
結構ラフな感じになる場合も少なくありません。
つまり、
グループレベルの経営計画を作成することは、
それほど簡単なことではない、
ということです。
ただ、
「グループ経営計画⇒作成しない⇒難しいから」
と表面的に結論付けてしまうと、
先に進んでいけません。
そもそも
「経営計画」の必要性について
否定される経営者は、
基本的にはいらっしゃらないと思います。
本当に、その必要性を
認識されているのであれば、
難しくてもチャレンジするはずです。
それにもかかわらず、
「グループ経営計画⇒作成しない」
となってしまうのは、なぜなのでしょうか?
この理由を考えるにあたっては、
その「作成するのが難しい」背景を
もう少し具体的にして考えてみる必要があります。
そこで、
考えられる背景を挙げてみますと、
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①連結グループ経営ではなく、たんなる複数会社経営になっている(Vol.142)
②連結決算の仕組み自体が存在しない(Vol.143)
③連結決算は導入しているが社長自身がその仕組みを理解していない(Vol.144)
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といった3つの要因に分類できる
のではないかと思います。
上記の要因については、
次回以降に、もう少しだけ
補足させていただきたいと思います。
ただ、作成できていない背景はともあれ、
経営計画の必要性を
ご理解いただいている社長にとっては、
グループ経営バージョンの経営計画である
「グループ経営計画」
が必要であることに異論はないかと思います。
1つの会社の経営より、
2つの会社の経営の方が、
難しいものです。
2つの会社の経営より、
3つの会社の経営の方が
さらに難しくなります。
負担感で言うと、
「1+1=2」ではなく、
「1+1>2」になるはずです。
そのようななかで、
具体的な経営計画を持たず
グループ経営を実践していくのは、
かなり危険といっても良いでしょう。
1つの会社の経営で成功した
経営者の「経験と勘」が、
複数の会社でも同様に通用するとは
言い切れません。
会社数が増えれば増えるほど、
経営者の「経験と勘」を超えた領域での
取組み(=仕組み)が必要になっていくはずです。
そう考えると、
経営活動を具体化した「経営計画」は、
本来は、グループ経営の方が、
より必要性が高まる、
と言っても良いと思います。
もし現在、連結グループとしての
「グループ経営計画」を作成されていなかったり、
作成していても活用されていなかったりする場合には、
この機会に、是非、
「活用されるグループ経営計画」
の作成にチャレンジをしてみていただきたいと思います。