ホールディングスの分類

前回の「クスリのアオキ社」の記事の続きとして、
ホールディングスや資産管理会社の考え方について、
今回は書いてみたいと思います。

 

ホールディングス経営については、
いくつかの切り口でこれまでもお伝えしてきましたが、
その考え方や活用方法は様々です。

ただ、一般的な考え方としては、
大きく分類して、

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①「資産管理会社」としてのホールディングス
②「グループ経営管理会社」としてのホールディングス
————————————-

の2つの切り口があるのではないかと思います。

 

この両者における
大きな違いとしては、

————————————-
①:税務対策・事業承継対策
②:グループ経営戦略上の対策
————————————-

と表現して良いと思います。

 

そして、
さらに言い換えると、

————————————-
①:創業者、個人株主としての戦略
②:法人や経営者としての戦略
————————————-

とも表現できると思います。

ホールディングスの目的

私が、
【事例】ホールディングス化
として紹介するケースは、
一般公開されている上場会社の事例をベースに紹介しているため、
基本的には②のケースに該当すると思います。

この②については、
「経営者」のためのグループ経営の仕組みとしての
ホールディングス活用と言ってよいでしょう。

 

一方で、
会社経営とどうしても切り離せないのが、
個人株主の存在であり、創業家の存在です。

こちらは①に該当し、
「オーナー」の財産管理の仕組みとして
ホールディングス活用と言ってよいでしょう。

 

一般論としては、
未上場会社の場合には①の目的での
ホールディングス活用が語られることが少なくありません。

一方で、
上場会社やこれから上場を目指す会社の場合には、
どちらかというと②の方がメインに考えつつも、
日本においては、上場会社でも
創業家が影響力を持ち続けている場合の方が多いため、
結局は密接に関わりのある①についても
セットで考える必要のあるテーマであるということだと思います。

クスリのアオキの事例

先日「クスリのアオキ社」の
ホールディングス化の事例を
採り上げさせていただきました。

 

その移行手法をざっくり表現すると、

——————————
創業家の資産管理会社を
上場会社としてのホールディングカンパニーに変換する
——————————

といったものでした。

 

創業家の資産管理会社については、
・事業内容:有価証券の保有および管理
・資本金:3百万円
と開示されていたため、
おそらく通常のホールディングカンパニーと推測されます。

いわゆる①のホールディングカンパニーです。

 

この①のホールディングカンパニーを
今後は②のホールディングカンパニーに変換する、
ということです。

 

一般的には(とくに上場会社の場合)、
①のニーズも、②のニーズも存在するため、
①のホールディングカンパニーを保ちつつ、
②のホールディングカンパニーを新たに作る、
というケースが多いような気がしています。

 

それに対して、
クスリのアオキ社では、
①のホールディングカンパニーを
②のホールディングカンパニーに変換する、
ということで、
①の目的を捨て、②の目的に特化する決断をした、
と見受けられます。

その背景には、
いろいろな理由はあるのだと思いますが、
①のホールディングカンパニーによるメリットを上回るデメリットが
あったのかもしれません。

定期診断

資産管理会社にはメリットもあれば、
デメリットも当然あります。

一般的にはメリットの方が強調されがちですが、
いったん資産管理会社を活用したスキームにすると、
後で変更をするにも容易ではなくなる場合も想定されます。

 

とはいえ、
当初考えていた状況が常に持続するわけではなく、
状況は日々変わっていくものだと思いますので、
定期的にスキームチェックをしながら、
最適な形にアレンジしなおす姿勢が重要なのだと思います。

 

経営のこと。
人材のこと。
税金のこと。
お金のこと。
相続のこと。
支配比率のこと。
いろいろな問題があると思います。

また、
オーナーとしての立場と、
経営者としての立場の違いもあると思います。

 

毎年の健康診断のように
グループ組織デザインについても、
オーナー自ら、経営者自ら、が
定期的に関心を持っていただければと思います。

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