前回のまとめ

今回は、前回の内容の続きです。

前回は、まとめとして、
このようなことを書かせていただきました。

———————————————-
連結決算の社内体制構築に必要な人材は、
外部から経験者を採用するのではなく、
今いる社内人材を教育・育成した方が効果的である
———————————————-

 

その理由としては、

———————————————-
●連結決算業務の9割は、
  連結決算の知識や経験とは別次元の業務や能力で
  構成されている
●この9割部分を兼ね備えているのは、
  外部からの新規採用人材ではなく「今いる社内人材」である
———————————————-

という理由からです。

 

今回は、この続きとして、

・どのような社内人材が適任か
・どのように社内人材を活用すべきか
・外部専門家とはどのように付き合うべきか

といった点については、
書かせていただきたいと思います。

 

どのような社内人材が適任か?

連結決算業務のなかで
一番大変な作業は何になるのでしょうか?

会社によって状況は違うと思いますが、
統計をとると間違いなく、
この2点が上位に上がってくるのではないかと思っています。

—————————————
●グループ内取引金額を照合し、取引額の一致を確認すること
●グループ会社全体で勘定科目(決算書の項目名)を一致させること
—————————————

 

この2点はとても単純な業務ですが、
これが意外と難しいものです。

 

詳細は下記の記事で書いたことがありますので、
ご参照いただければと思います。

<参考記事>
「Vol.169 連結決算業務で解決が一番難しい論点とは?(1/2)」
「Vol.170 連結決算業務で解決が一番難しい論点とは?(2/2)」

 

結局、これらの作業は、
連結会計の専門的な知識が必要な要素はほとんどありません。

そのため、
この2点を解決していくために必要とされる人材は、
グループ会社内のいろいろな人材とコミュニケーションを図り、
面倒くさがらず、地道に関係者間の理解を得ながら、
改善をしていく姿勢をもつ人材になります。

 

外部から新規採用した人材だと、
社内人材とのネットワークをまだもっていないため、
ここの作業を期待するには少し荷が重いと思っています。

 

そう考えると、
連結決算の社内体制構築に最適な人材は、

———————————-
グループ社内に多くのネットワークをもち、
コミュニケーション能力が高く、
面倒くさいこともコツコツと実施していける社内人材
———————————-

といっても良いでしょう。

 

どのように社内人材を活用すべきか

それでは、次のテーマです。

グループ社内に多くのネットワークをもち、
コミュニケーション能力が高く、
面倒くさいこともコツコツと実施していける社内人材は、
どのように活用すべきか、というテーマです。

「活用すべきか」という表現は、
少し適切ではないかもしれません。

ここでお伝えしたいのは、
「このような人材は経理部にはいないよ」
という質問に対しての内容となります。

 

確かに、このような人材は、
社内でも貴重だったりもします。

そのため、経理部という枠にとらわれず、
良い人材がいれば、他部署に在籍している人材であっても、
上手く巻き込んで取り組んでいくのが良いと思います。

 

社内の理解は得られづらいかもしれませんが、
グループ全体における連結経営・連結決算という意味では、
とても重要なミッションですので、
経営者自らが、連結決算の社内体制構築のために、
このような人材を上手く巻き込むようにしていただきたいところです。
(専任ではなく兼任でも良いと思いますので)

 

外部専門家とはどのように付き合うべきか

繰り返しになりますが、

—————————
連結決算業務の9割は、
単純で根気が求められる業務で
構成されている
—————————

と言えます。

少し大げさかもしれませんが、
感覚的には間違っていないと思います。

 

ただ、残りの1割として、
確かに専門的な部分があるのも事実です。

 

また、連結決算の仕組みを作る当初は、
どのように仕組みを構築していくべきかが全く見当がつかないことから、
「専門的な1割」と「残りの9割」の違いの
見分けがつかないこともあると思います。

 

そういった場面においては、
外部の専門家に頼っても良いのではないかと思います。

具体的には、
・最初の「設計書」づくり
・一部の会計専門的な部分
・連結決算業務の進め方
といったような部分でしょうか。

 

但し、注意が必要なこととしては、
ノウハウがきちんと社内に落ちていくような形で
外部の専門家と上手く付き合い、活用する必要がある、
といった点です。

あまりにも外部任せにすると、
その部分がブラックボックス化していきますので
付き合い方には要注意です。

 

 

ということで今回はこのあたりで。

 

決して、
「連結決算=難しい、専門的」
といったイメージを
持ちすぎないようにしていただければと思います。

外部に丸投げしたり、
すぐに外部人材の採用に解決を求める、
といった解決方法に飛びつくのは危険ですので。

★★★★★★★
連結決算業務の9割を
構成するものとは?
★★★★★★★