※平成29年3月13日にみらかホールディングス株式会社より適時開示されている「子会社の株式移転による中間持株会社設立に関するお知らせ」をもとに情報を整理しています。

内容

中間持株会社の設立

開示概要

●平成29年3月13日開催の取締役会において、
子会社である富士レビオ株式会社(FRI)が実施する
単独株式移転によってグループの臨床検査薬事業(IVD事業)を
統括する中間持株会社を設立することを決定。

中間持株会社設立の目的

●グループのIVD事業は、
国内をはじめ、米国、欧州、台湾などに拠点を有し、
グローバルな事業体制で研究開発、生産、販売活動等を推進している。

●IVD事業における国内外の市場環境は、
経済のグローバル化、医療技術の高度化、先進国における医療費の増加、
新興国の経済成長などを背景として、急速に変化している。

●このような事業環境の中、
グローバル市場におけるニーズをいち早くとらえ、
開発戦略・販売戦略に反映するとともに、
迅速な意思決定による戦略実行スピードを加速するための
経営体制の構築が不可欠と考えた。

●その結果、グループのIVD事業を統括する中間持株会社として、
「富士レビオ・ホールディングス株式会社(FRHD)」を設立することとした。

●FRHDは、グループIVD事業の戦略策定
子会社の事業管理を主な役割として、
その経営陣は、FRI及び各子会社の経営層から構成される。

●このような体制のもと、
グループIVD事業のグローバル経営を加速することにより、
同事業の成長と収益拡大に寄与することを目指す。

中間持株会社設立のスキーム

<第1段階>
FRIは、平成29年4月3日を効力発生日(予定)として、
単独株式移転の方法により、FRIの完全親会社であり、かつ、
みらかHDの完全子会社であるFRHDを設立。

※開示資料より抜粋掲載

<第2段階>
FRHD設立後、第二段階として、2017年度第2四半期を目途に、
IVD事業の主要会社をFRHDの直接子会社として、
並列に構成する形態への移行を予定している。

※開示資料より抜粋掲載

中間持株会社設立の日程

①平成29年3月13日:取締役会決議及びFRI株式移転計画承認臨時株主総会決議
②平成29年4月3日(予定):FRHD設立登記日(効力発生日)

 

Review

今回は「みらかホールディングス」の事例です

すでにホールディングス体制の同社ですが、
なぜ、さらに「中間持株会社」を設立するのでしょうか?

今回は、中間持株会社を設立して、
グループ事業マネジメントしていく事例になります。

 

今回の背景を確認するために、
まず、同社の沿革を確認してみたいと思います。

 

同社はすでにホールディングス形態になっていますが、
「富士レビオ㈱」と「㈱エスアールエル」という2つの上場会社が
経営統合する形で2005年に誕生しています。

 

詳細までは確認できていませんが、
この2つの会社の下に、それぞれの子会社が連なっている感じです。

つまり、2005年のホールディングス化は、
異なる2つの企業の経営統合の手段としてのもので、
このホールディングスの下には、
従前どおりの「富士レビオ」のグループ組織群と
「エスアールエル」のグループ組織群が、
それぞれ存在するような感じなのだと思います。

富士レビオのグループは、
臨床検査薬事業(IVD事業)を実施していて、
エスアールエルのグループは、
受託臨床検査事業を実施している、
といった感じでしょうか。

 

大きな組織デザインとしては、
みらかホールディングスという1つのグループではありますが、
その中に、異なる2つの事業グループが存在しているような
組織デザインと言えます。

そして、今回の中間持株会社は、
この異なる2つの事業グループのうちの1つである
富士レビオが統括するIVD事業の方に、
ホールディングス形態の経営を持ち込もうという流れです。

 

ということで、勝手に整理をしますと、
同社のケースは、

——————————–
●大きな視点でのホールディングス(⇒みらかホールディングス)
●実務レベルでのホールディングス(⇒富士レビオ・ホールディングス)
——————————–

の2つを使い分けていると言えるでしょう。

 

もともと異なる2つの上場会社が一体となっていくためには、
急激な組織変更は難しいこともありますし、
完全に一体化しなくても、
大きな視点で協力関係を築ければ十分な場合もあると思います。

異なる組織文化が完全に一体化することで、
逆にバラバラになるケースもあり得ますし。

 

そのような場合には、
同社のように、大きな視点でのホールディングスと
小さな視点(≒実務レベルでのホールディングス)でのホールディングスを
使い分けながら、組織改革を進めていくのも
1つの考え方だと思います。

 

最近は、同業のライバル企業同士が、
部分的に業務提携をするケース等もあります。

このような時代に合ったグループ形態として、
ホールディングスをグループ組織のレベルに合わせながら
組み込んでいく手法は今後も増えていく可能性がある気がします。

是非、「中間持株会社」という選択肢も
参考までに覚えておいていただければと思います。

 

★★★★★★★
中間持株会社という選択肢
★★★★★★★