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Vol.44 ホールディングスで全体像を見せる

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ふだん企業へ問い合わせをしたときに、
「弊社は●●の会社で、
▲▲はグループ会社で□□という会社があり、
そこで担当しています。」
といった感じで、
違う窓口へ案内をされる場合があります。

そして、
案内された別のグループ会社では、
また一から情報を説明するといった感じです。

最悪な場合には、
さらに別のグループ会社を案内されたり、
よくわからない、といった感じで
たらい回しにされることすらあります。

Vol.44(1)

1つの会社のなかでも部署が違えば、
このような状況はよく起こりますが、
これが法人が異なるような場合になると、
より連携がとれていないケースが多くなります。

法人格としては別法人であっても、
グループ会社であれば(さらに同じ会社名が入っていれば)、
顧客や取引先からすると、
1つの企業体だと思い込むところがあります。

当然、情報も共有されていると思うでしょう。

一方で、
企業側では、
同じグループ会社であっても、
法人が異なれば、
他人事になってしまう場合が少なくありません。

会社を複数化してグループ経営に移行するのは、
一般的には、内部都合による側面が強いと思います。

本来は、グループ経営に移行し、
内部管理体制を良くすると、
外部関係者にとってもメリットがあるはずのですが、
逆にグループ内管理が上手くいかず、
顧客や取引先へ迷惑をかけてしまう、
といった結果になってしまうことも多いのです。

このような事態を招かないためにも、
グループ会社化にあたって、
節税や内部管理の目的が出発点であったとしても、
きちんと外部者のことも考えて
グループをデザインし、
グループ全体の統制を図っていく視点が重要です。

Vol.27(3)

きちんとグループ全体の
内部管理が機能していれば、
顧客や取引先に迷惑がかかることもないはずです。

但し、
実際にはグループの内部管理体制を
上手く構築できていないケースが多いものです。

なぜでしょうか?

それは、
グループ全体における各社の位置づけ・役割が
きちんと各社に理解されていないからだと思います。

さらにいうと、
各社員個人が、グループ全体のなかで
どのような役割を担っているかについて、
認識する機会が少ないからだと思います。

Vol.20(3)

このような事象は、
経営者の都合だけで複数会社化し、
グループ経営を進めていくような場合に、
よく見かけます。

たとえば、節税目的で会社を複数にする
といったようなケースは、その典型です。

当然、経営者の意思で
会社を複数にすること自体は自由ですが、
複数会社化した結果、
企業として当初より悪い状況になっては
元も子もありません。

複数会社化の入口が何であれ、
会社を複数に分けて経営をするのであれば、
社員の視点、外部関係者の視点、
といった関係者のことも、よくよく考えたうえで、
取り組んでいくことが大切です。

そして、
会社を複数にして、
企業成長を目指す経営者であれば、
ただ単に複数の会社を経営するのではなく、
「連結グループ経営」を実践していただきたいと思います。

Vol.10

連結グループとして
グループ企業価値を最大化するような経営であり、
連結シナジーを生み、
1+1>2になるような経営です。

そのためには、
グループ会社が一体となり、
グループ全体として同じベクトルを向いて、
事業を行っていくことが必要です。

先の例のように
外部関係者をたらい回しにするような
グループにしてはいけません。

そのために有効なスタイルの1つが、
「ホールディングス経営」です。

Vol.7

ホールディングカンパニーは、
連結グループの頭脳として、
グループ全体を統括します。

ホールディングカンパニーは、
グループ各社にグループの全体像を見せてあげて、
各社がそのグループのなかで
どのような位置に置かれ、
どのような役割を担っているかを、
実感できるようにしてあげる機能を持つからです。

ホールディングカンパニーが
全体をコントロールできる状態を作れていれば、
グループの総合力を生かした経営を
実践していけるはずです。

ホールディングスを活用した連結グループ経営。
とても魅力的だと思います。

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