理想的なグループ経営のカタチ
「新しいグループ経営のカタチにしてきたいのですが、
どうすればよいと思いますか?」
立場上、ちょこちょこ相談を受けることがあります。
普段からお付き合いのあるクライアントの場合には、
それなりに回答はできるのですが、
新規のクライアントや、一度会っただけの経営者の場合には、
私自身が現状把握をできていないため、
回答に苦しむことが多いものです。
グループ経営のカタチといっても
会社ごとに本当に様々です。
・子会社に管理人材を配置する会社orしない会社
・管理を重視する会社orあまり重視しない会社
・専門人材が充実している会社or手薄な会社
その置かれている現状によって、
処方箋は変わってきますので。
「現状」の何を変えるべきか?
「専門人材がやっぱり必要ですよね?」
「どのような組織体制にしたら良いと思いますか?」
話を進めていく中では、
このような会話になっていくものです。
グループ経営だけに係る話ではありませんが、
新しいことにチャレンジするには、
やはり「現状」の何かを変えなければ難しいと思います。
組織体制とか、制度とか、環境とか、人材とか。
会社ごとに歩んできた歴史も違いますし、
企業文化・社風、人間関係も様々です。
そう考えると、
自社における「現状」について
何を変えるのが一番効果的であるかを、
しっかりと見極めて対応しなければ、
グループ経営の新しい仕組みを作ろうとしても
難しいと言えるでしょう。
ここの現状把握・分析なしに
理想的なグループ経営の仕組みや体制を語っても
なかなかそのゴールへ前進できないと思います。
つまり、経営者がきちんと
この現状分析ができている必要があるということです。
ボトルネック
ただ一方で、
ここには1つ難しいポイントもあります。
経営者自身が、
その組織に染まりすぎていて、
客観的な現状分析ができない、
という点です。
経営者自身が変われていないがために、
現場の方も変わっていかない風景をいくつか見てきました。
新しいことにチャレンジするにあたって
ボトルネックになっているが
現状の経営者だったり、役員だったりすることも
実際には多いような気がします。
そうした場合には、
経営者に対してもズバズバ言ってくれる
外部の優秀な専門家や優秀な社外取締役といった存在は、
会社にとっては有用な気がしています。
現場や過去の歴史を知らずに、
いろいろと指摘されることも多いため、
半分くらいは拒否反応が出ると思いますが、
それでも半分くらいは、
やはり自身や自社を見つめなおす機会になると思います。
ただ、あくまで「優秀」な方である必要がありますが。
中身が薄く評論家的な方も多いため、
このような方の意見に振り回されてしまうと悪影響が多いため、
難しいところではあります。
ちなみに私はというと、
本来、外部の専門家的な立場として、
ズバズバ指摘するような立場も求められるケースもありますが、
私の遠慮がちな性格の問題もあり、
どうしても、やわらかい表現になりがちです。
そのため、残念ながら私は、
そのようなズバズバ指摘するような立場には向いてないのかもしれません…。
ただ、優秀な外部の方にズバズバ言われて
どう対応すべきか悩んでいる経営者や現場の方に寄り添って、
現実的な道を一緒に模索することは
比較的向いているのではないかと個人的には思ってはいます。
優秀な専門家はどこにいるのか?
ということで、
外部の優秀な専門家を適材適所で活用することは、
やはり有用だと考えています。
ただ、問題は、
そのような優秀な専門家と巡り合うには、
どうすればよいのか、という点です。
ただ優秀であるだけでは不十分なことも多く、
自社の社風や経営者の性格とマッチした専門家でないと、
上手くいかないケースも多いものです。
セミナーで活躍されている講師や、
書籍を書いている専門家、
外見上は「優秀」であろう専門家はたくさんいます。
そのようななかで、
どうやって自社にとって有用な専門家を
探し出せばよいのでしょうか?
やはり、こればっかりは、
多くの専門家と実際に会って話して、
比べてみるしかないような気がします…。
相性もあると思いますし。
私の経験上では、
「優秀さ」と「知名度・露出度」には
ほとんど相関関係はないと感じています。
私自身、同分野の専門家や
他分野の専門家の紹介を依頼されるケースもちょこちょこあるため、
安心して紹介できる専門家と知り合えるように
できるだけ多く専門家と接点を持つように日頃から努力しています。
露出や一般的知名度はほとんどしていなくても、
優秀な専門家は多く存在しています。
ただ、そのような人材は、
意識的に探したり、コンタクトをとらないと、
受け身ではなかなか接点を持つことは
難しいように思います。
そのため、
もし自社にマッチした優秀な専門家をお探しの場合には、
露出度や一般的知名度だけに頼らず、
まずは、いろいろな専門家とお話をする、
といった地道な取り組みが必要なのだと思います。