PDCAサイクルが重要なのはわかっているが・・・
経営を実践していくにあたって、
PDCAサイクルをどれだけ上手く回せるかは
とても重要な課題です。
今の時代、
いろいろなところで、
「PDCAを回しましょう」
と言われます。
会社全体として、
PDCAサイクルを回せる企業文化を作れるかどうかは、
企業競争力の差に直結する、
と言っても過言ではないでしょう。
このPDCAの必要性自体を
否定される経営者は
基本的にはいらっしゃらないと思います。
但し、頭でわかっていても、
実際にPDCAサイクルを回していくのは
簡単ではないと思います。
実際に多くの会社が苦労していると思います。
まず、
どうやって「P(Plan)」を
計画すればよいかで悩み、
行動が止まってしまいます。
また、
計画を作れたとしても
いざ「D(Do)」をしようと思うと、
動けなかったりもします。
さらに
P⇒Dとクリアをしても、
その後の「C(Check)」が
疎かになることも本当によくあります。
結局、
P⇒D⇒C⇒A⇒P・・・
といった形で、
後ろに行けばいくほど、
継続が難しくなっていきます。
2つのポイント
私も
いろいろな会社で
「P⇒D⇒C⇒A」
のサイクルを回す活動を見てきて、
ずっと悩んできたことがあります。
それは、
「どうやったら、一番効果的に
PDCAを回せるのか・・・」
といった問いです。
この課題に対しては、
結局は、各社、各自が解決していくべき課題
だとは思いますが、
私なりに感じているポイントがあります。
それは、
①「活動」を具体化(細分化&ステップ化)すること
②「サイクル」を仕組みにすること
の2つのポイントです。
①「活動」を具体化(細分化&ステップ化)すること
まず、
「①『活動』を具体化(細分化&ステップ化)すること」
の趣旨は、
「迷わず動けるようにする」
ということです。
結局、
✓誰が実施するのか?
✓何から始めるのか?
✓どのような順序で進めるのか?
✓何回実施するのか?
✓いつ実施するのか?
✓ ・・・・・
といったようなことを
徹底的に具体化する感じです。
これは、
とくに「P」の段階で、
重要な視点かもしれません。
「活動」にフォーカスして、
これでもか、というくらい具体的にするのです。
簡単な作業ではないと思いますが、
「具体的にするプロセス」
は思考のための良い訓練になるのだと思います。
具体化の最強ツールである「数字」を活用して、
「活動」そのものを
できるかぎり「定量化」したいところです。
「誰が見ても動かざるを得ない」
くらいに具体的にします。
結局、
「あいまいだから動けない(=Doできない)」
「あいまいだから事後フォローができない(=Checkできない)」
といったことにつながります。
「動けない=活動が具体的になっていない」
ということです。
②「サイクル」を仕組みにすること
次に
「②『サイクル』を仕組みにすること」
ですが、この趣旨は
「各自の意志に頼らずPDCAサイクルを回す」
ということです。
仕事をするうえで、
各自の意志はとても重要です。
ここで言いたいのは、
意志が重要ではない、ということではなく、
万が一、各自の意志が弱くても
組織の中の仕組みを使って、
その「弱い意志」をサポートしてあげて、
必ずPDCAサイクルを回せるようにしてあげる環境を
用意しておくことが大切だということです。
このような環境のなかで、
各自の意志が育つこともあります。
この仕組みについては、
実はとっておき手法がありますが、
ここでは控えさせていただきたいと思います。
(別の機会があれば、お伝えできれば、と)
分かれ道は「小さなPDCAサイクル」
結局は、
試行錯誤しながらでも、
あらゆる手法を総動員しなければ、
PDCAサイクルは回るようにならない、
ということなのだと考えています。
そして、
このPDCAサイクルは
小さなサイクルでも良いので、
ひとたび回り始めれば、
順調に回り続ける傾向にあります。
次第にサイクルが大きく、
かつ早くなっていき、
組織力が急速に上がっていきます。
そう考えると、
たとえ小さなPDCAサイクルでも、
なんとかサイクル回せた会社は、
その後、どんどんサイクルを回せるようになり、
一方で、
小さなPDCAサイクルすら回せない会社は
一生サイクルを回せない、
といった感じで二極化していくような気がしています。
そのため、
まずは「小さな」PDCAサイクルについて、
①活動を具体化(細分化&ステップ化)すること
②サイクルを仕組みにすること
の2つのポイントを意識して
回してみていただきたいと思います。