会社が大きくなっていくと、
どこかのタイミングで
複数会社化することが多いです。

私の経験上、
複数会社化する理由は、
「節税」
「売上の拡大」
のどちらかになるケースが
圧倒的に多いです。

複数会社化する理由は
経営者が決めるものですので、
1つの正解があるわけではありません。

私は専門(興味があるテーマ)が、
複数会社化による「節税」ではなくて、
複数会社化による
・グループ利益の最大化
・グループ経営の永続化
といった点になります。

Vol.15

そのなかでは
当然グループ税金戦略も重要ではありますが、
あくまで節税は副次的なテーマだと
考えています。

そのため、
「グループ利益の最大化」
「永続するグループ経営の拡大」
というテーマのもと、
今回は、
「売上と利益を拡大するグループ顧客戦略」
についてお伝えしたいと思います。

最初に1つ、
社長に質問があります。

「グループ経営において
売上と利益を拡大するには
グループ全体として、
どのような顧客戦略をとれば良いのでしょうか?」

グループ経営を進めていくうえで、
この問いはとても重要です。

勘違いをされているグループ経営者が
とても多いからです。

それではもう少し具体的な質問に
変えさせていただきます。

「グループ会社を増やしていくなかで、
①既存マーケットの顧客
②新規マーケットの顧客
のどちらをターゲットにしていくべきでしょうか?」

Vol.81(1)

いかがでしょうか?
どちらの回答もあるかもしれません。

ただ、
私の回答は「①」です。

つまり、
「グループ会社を増やしていけばいくほど、
既存顧客へのアプローチを増やしていく」
ということです。

言い換えると、
「グループ会社を増やしても、
新規マーケットの顧客は狙わない」
ということです。

多くのグループ経営者は、
グループ会社を増やしていくことで、
サービス内容も充実させ、
新規のマーケットにアプローチをしていく、
という戦略をとります。

但し、
このような顧客戦略は、
永続していくグループ経営を目指すのであれば、
逆効果だと思っています。

たとえグループ規模が大きくなっても、
力が分散し、強みも曖昧になる事例が多いからです。

Vol.7(2)

結果的に、
グループ規模は大きくなったけど、
グループ売上はそれほど伸びず、
グループ利益は減少する、
という結果に陥りやすいです。

逆に、
成功しているグループ経営者は、
グループ会社を増やしたとしても、
「顧客の定義」
の変更をほとんどしていません。

とくに小さな会社や中小企業の場合は、
なおさらです。

つまり、
「グループ経営の広げない顧客戦略」
が重要なのです。

グループ会社を増やすごとに、
既存顧客へのアプローチを増やし、
既存顧客へのサービスを充実し、
既存顧客の満足度を高める、
といったイメージです。

Vol.81(2)

グループ会社が増えても、
ターゲットとする顧客の属性は変えずに、
既存顧客へたたみかける感じ
と表現をしてもよいかもしれません。

新規マーケットの顧客を増やすために、
グループ会社を増やすという思考ではありません。

あくまで、
既存顧客を起点にして、
グループ拡大をしていくスタイルが、
永続しているグループ経営モデル
だと考えています。

つまり、
グループ会社増加を考える起点は、
「既存顧客へのサービス充実」
「既存顧客の満足度の向上」
であるべき、ということです。

その結果として、
新しいグループ会社が必要になり、
グループ会社を増やしていく、
という思考です。

このような思考のもと、
グループ全体として
既存顧客へのサービス強化をしていくことで、
その既存顧客がファンになり、
リピーターになってくれます。

Vol.81(3)

そうなれば、
自然と「グループ顧客」は増えていきます。

グループ経営をしていると、
どうしても新規開拓思考になりますが、
グループ経営者こそ、
既存顧客思考になることが、
大切だということです。

多くのグループ経営者が
新規顧客開拓へ走りがちのなかで、
きっちりと「既存顧客」を重視した
グループ戦略を貫けば、
大きな「差別化」要因になるはずです。

既存顧客のためにグループ会社を増やす。

この視点が、
永続していくグループ経営のモデルです。

永続企業には必ず
熱狂的なファンリピーターの存在があることを
忘れないでください。

最後に1点だけ
質問をさせてください。

「既存顧客は明確になっていますか?」

Vol.81(4)

つまり、
「グループ顧客の定義」
です。

この定義が明確でなければ、
今回のグループ顧客戦略を
実践しようがありません。

長くなりましたので、
この点につきましては、
次回にお伝えさせていただこうと思います。