M&A

成熟した日本市場のなかで、
企業が継続的に成長していくためには、
日本国内、海外含めて、
M&Aは欠かせない戦略の1つになってきています。

景気が良い時は、
業績が好調な会社であっても
M&A候補になることもありまし、
また景気が悪い時は、
赤字で苦しむ会社のM&A候補が多くなります。

 

ただ、私も、いろいろな会社を見てきましたが、
M&Aの結果が上手くいっている確率は結構低いのではないか、
と感じています。

どれだけ親会社の事業が成功していても、
また、どれだけ親会社の経営者が優秀であっても、
M&Aの結果を成功に導くのは簡単ではない、
ということです。

M&Aの対象となる会社

どうしてM&Aを成功に導くのは難しいのでしょうか?

 

たとえば、M&Aの対象となる会社としては、

①赤字で苦しんでいて事業を売りたがっている場合
②業績が良いうちに事業を売っておきたい場合
③後継者がいない場合
④オーナーが緊急的にお金が必要になった場合
⑤敵対的M&Aの対象とされた場合

等々、いろいろなケースがあります。

 

このなかでも成功に導く難易度が
比較的高いのは①ではないでしょうか?

また、③や⑤も、
状況によっては難しい場合もあるかもしれません。

 

ただ、簡単にケース分けできるものでもなく、
いろいろな要因が複合的に影響しあうため、
事前にデューデリを行って、
本当にM&Aを進めていくべきかを、
慎重かつスピードをもって経営判断していくことが求められます。

何も事前調査せずに、
気分や好み、知人からの強い依頼等だけで決断をしてしまうと、
成功確率は極端に低くなると言えるでしょう。

デューデリ

M&Aの際に実施されるデューデリですが、
一般的には、

———————
財務デューデリ
税務デューデリ
法務デューデリ
ビジネスデューデリ
労務デューデリ
———————

といった感じで、
分野ごとに専門家を活用しながら、
実施することも多いものです。

 

たとえば、
「財務デューデリ」であれば「公認会計士」
「税務デューデリ」であれば「税理士」
「法務デューデリ」であれば「弁護士」
といった感じでしょうか。

労務面やビジネス面も
専門か頼るケースは当然あると思います。

 

いずれにしても、
専門家に丸投げというよりは、
会社も一体となって調査をする、
という感じになるでしょう。

とくに「ビジネス」面においては、
やはり、経営者としての経営判断になると思いますので、
ここを外部者へ完全依拠することはできません。

 

但し、専門家を活用したり、
会社内でもいろいろな検討をしたうえで、
経験と勘に長けた経営者が総合判断するにもかかわらず、
どうしてM&Aをした結果、
M&Aした会社の経営を成功に導けないケースが
後を絶たないのでしょうか?

 

当然、限界はあるものです。

それにしても、
経営のなかで日々行われる経営判断の中で、
M&Aは他の経営判断と比較しても、
手間暇をかけ、事前調査をして臨んでいるにもかかわらず
なぜ極端に成功確率が低くなってしまうのでしょうか?

本当にデューデリが必要な部分とは?

「なぜM&Aは失敗に終わる確率が多いのだろうか?」

この問いについては、
いろいろな事例を見ながら、
私なりによく考えるのですが、
最終的に行きつく答えは、

——————
人(従業員)のデューデリを
十分に実施できていないから
——————

というところに行きつきます。

 

ビジネスは「人」とセットで成り立っているものです。
好調な会社においても、業績が悪い会社においても、
その背景には必ず「人」の要素があるものです。

当然、デューデリのなかでは、
ビジネス全体をチェックしているはずなので、
「人」の要素がノーチェックのはずはないのですが、
それにしても、きちんとチェックし、正確に判断するには
あまりにも時間や情報が十分ではない、
ということなのでしょう。

 

自社の新卒採用・中途採用や、
日々の社員マネジメントですら、
とても難しいテーマで、
悪戦苦闘しているものです。

これがM&Aという短期調査で
他の会社の「人」の部分を短期間で見極めるとなると、
より難易度が高いと言えるでしょう。

 

とはいえ、
自社の風土とマッチしない社員が
多くいる会社をM&Aする場合には、
それだけで成功確率は低くなるはずです。

そう考えると、
M&Aの成功確率を上げていくためには、
どうしても、

————————–
「人材」のデューデリを
短期で実施するノウハウ
————————–

が必要になるということだと思います。

 

限られた時間で調査し、
決断を迫られるM&Aの場合、
財務内容や法的な部分、ビジネス全体、
といった点に意識が集中しがちなのは、
仕方がないことかもしれません。

私の専門領域である「会計」の視点における
・簿外債務の確認
・資産の評価
といった点も当然重要です。

 

但し、
「人」の要素にポテンシャルがあれば、
どのような方向に進むにせよ、
必ず何とかなるはずです。

そうだとすると、
やはり優先順位が最も高いのは、

———————
「人材」自体のデューデリ
———————

なのではないかと思っています。

 

このポイントを意識して
デューデリの計画を練っていく必要がある、
ということです。

★★★★★★★
他社をM&Aする場合、
何を一番ポイントにしていますか?
★★★★★★★