本当に強い会社は、
きちんとした「仕組み」を持っています。
仕組みといっても
いろいろな仕組みが考えられますが、
もっとも会社を強くする仕組みの1つとして、
「習慣化」
するための仕組みが挙げられます。
個人でも
レベルの高い人になればなるほど
多くの「習慣」を持っています。
イチロー選手等は、
その典型といえるでしょう。
一方で、
組織単位となると、
この「習慣化」はとても難しい課題となります。
組織は個人の集まりなので、
各個人に浸透するような「組織習慣」を
作り上げることができれば、
相当強い会社になれるはずです。
ただ厳密にいうと、
すべての人が実はすでに「習慣」を持っており、
習慣によって日々の行動が
決められています。
そのため、
個人の集まりである組織においても
すでに「組織習慣」はあるはずです。
習慣は、
すべての人、すべての組織が
すでに持っているということです。
一方で、
すべての人やすべての組織が
すでに習慣を持っているからといって、
レベルが高い人ばかりではありませんし、
強い会社ばかりではありません。
それには理由があります。
習慣といっても、
2種類の習慣があるからです。
この2種類とは、
「良い習慣」
「悪い習慣」
です。
この両者には雲泥の差があります。
多くの人、多くの組織は、
すでに習慣をもっていても、
「悪い習慣」に支配されていることが
ほとんどです。
人間や、人間の集まりである組織は、
何もしないと惰性で活動したり、
楽な方を無意識のうちに
選択していることが多いです。
これこそがまさに
「悪い習慣」
です。
一方で、
成功している経営者や強い会社は、
頑張って「良い習慣」を作る努力をしています。
結局、
個人の差や組織の差は、
「良い習慣の割合をどれだけ増やせるか」
にかかっている、
といっても過言ではありません。
とくに組織となると、
個人の集合体であるため、
その差は、
個人の差の何倍にもなって表れてきます。
それでは、
グループ経営の場合は、
どうでしょうか?
良い組織習慣を
グループ全体で浸透できているのでしょうか?
実は、
グループ会社化が進んだ組織において、
良い組織習慣を、
グループ全体に浸透できているケースは
多くないと感じています。
親会社では、
きちんと「良い組織習慣」を
作り上げていても、
それをグループ展開する仕組みを
持っていないケースが多い、
ということです。
どんなに強い会社でも
良い組織習慣をグループ展開することは
容易ではない、ということです。
裏を返すと、
グループ全体で「良い組織習慣」を展開し、
浸透させる仕組みを構築できれば、
圧倒的な差別化が実現できるはずです。
そのため、
グループ経営者には、
この「良いグループ組織習慣」を作る仕組みを構築するよう
取り組んでいただきたいと思います。
「悪い習慣」は、
放っておいても出来上がっていきます。
一方で、
「良い習慣」は、
地道な取り組みによってのみ
出来あがっていくものです。
それでは、
このような「良い組織習慣」を
グループ全体に展開し、浸透させていくためには、
具体的にはどうすればよいのでしょうか?
まずは、
トップが率先して良い習慣作りを実践しなければ、
組織に浸透させていくことは
難しいと思います。
そのうえで、私としては、
ホールディングスを効果的に活用することで
グループ全体での「良い習慣化」に
取り組みやすいのではないかと思っています。
具体的には、
「フォロー型ホールディングス」の形が、
グループ組織の習慣化には
効果的だと考えています。
というのも、
組織全体で良い習慣を作るには、
個人の力に頼っているだけでは
難しい側面があるからです。
当然、グループ社員個々人の意識の問題が
重要なのは間違いありませんが、
それだけでは現実としては不十分です。
上から
「良い習慣をつくりましょう!」
と声掛けするだけでは、
組織ベースでの習慣化は達成されないのです。
結局、
組織に良い習慣を根付かせるに、
「個々人をフォローする仕組み」を
組織的に設ける必要があるのです。
つまり、
「個々人への地道なフォロー」が、
「良い習慣」を作るための、
キーポイントだということです。
その役割を担うのに適しているのが、
「フォロー型のホールディングカンパニー」
ということになるのです。
このフォロー型ホールディングスについては、
「Vol.65 これからのホールディングス経営の形は?」
でも記載をしていますので、
参照してみてください。
少し長くなってきましたので、
「フォロー型ホールディングスによる組織習慣化」
について、
次回少し補足させていただきたいと思います。