連結決算の仕組みの中では、
連結決算書を作成するプロセスが
1つの重要なステップとなります。
とはいえ、
社長自らが決算書を作るケースは
ほとんど無いと思いますので、
なかなかイメージがわかないのではないかと思います。
当然、社長自らが
連結決算書を作る必要はありません。
実際には、
経理部が主導となって決算書を作成するケースが
ほとんどであると思いますし、
それで全く問題ありません。
但し、
社長がこのプロセスの具体的なイメージを
持てないがゆえに、
経理部との連携が上手くとれず、
連結決算の仕組みも
スムーズに機能しないケースが、
非常に多くあります。
ということで今回は、
社長に
「連結決算書を作成する手続き」
について簡単に体験(イメージ)していただくワークを
していただきたいと思います。
「なぜ、社長が?」
と感じられたかもしれませんが、
個人的には、
このワークはとても重要だと思っています。
なぜなら、
社長がこのプロセスを
イメージできているか、できていないかによって、
連結決算の仕組みが機能するかどうかに
大きな影響があります。
そのため、
もし興味がわかなくても、
一度で良いので、この機会に
騙されたと思って体験をしていただきたい、
と思っています。
なお、このワークの前提として、
【用語】連結決算①
【用語】連結決算②
の基礎知識が必要ですので、
参考にしてみてください。
<ワーク>
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①グループ会社の財務諸表(決算書)を自分の手で集めてください。
②集めたグループ会社の財務諸表(決算書)の数値を合計して下さい。
③上記②の数値からグループ会社同士の取引を取り除いてください。
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現場の作業を知ることは、
今後の連結グループマネジメントにおいて
とても有効に働くはずです。
面倒くさいかもしれませんが、
経理マンになったつもりで。
是非、実際に体験してみていただきたいと思います。
<具体的には・・・>
①グループ会社の財務諸表(決算書)を自分の手で集めてください。
・誰から入手しますか?
・いつの決算書を使いますか?
・どのような形(紙、Excelデータ、等)で入手しますか?
②集めたグループ会社の財務諸表(決算書)の数値を合計して下さい。
・どうやって合計しますか?(手書き、電卓、Excelデータ、等)
・合計するにあたって、どのような表や資料を作りますか?
③上記②の数値からグループ会社同士の取引を取り除いてください。
・グループ会社同士の取引数値はどのように把握しますか?
・取引を取り除くにあたって、どのような表や資料を作りますか?
実際に社長自ら手を動かして
このワークを実施して下さい。
連結決算書の作成を作成する
現場での手続き・手順のエッセンスが
この①~③に凝縮されています。
このようにお伝えしても、
多くの社長は、
「決算作業は自分には関係ない」
ということで、
残念ながら実行に移していただけません。
但し、
このことは、
競争優位性のある連結グループ経営を
目指したい社長にとってはチャンスです。
というのも、
「他の社長が実行しないことをきちんと実行すること」
が経営における「差別化」につながりますので。
今回のワークは、
どれだけ深く実施するかにもよりますが、
1~2時間程度の時間を作っていただければ、
おそらく、ざっくりとしたレベルでは、
できる作業だと思います。
ざっくりでも結構です。
社長自らの手を動かして、
ワークをしてみていただきたいのです。
ということで、
今回はここまでとさせていただきます。
3日後に、
このワークを受けて、
解説をしていきたいと思います。