ホールディングス型ではない場合は?
前回は、
ホールディングス型のグループ経営の
経営指導料の比率について
事例をもとに研究をしてみました。
今回は、その続きとして
ホールディングス型でない場合の
グループ経営の経営指導料についても
確認をしてみたいと思います。
<研究対象>
⑥リアルコム㈱
⑦㈱ビューティ花壇
⑧旭サナック㈱
⑨サイバーステップ㈱
⑩㈱毎日コムネット
算定比率
各社の経営指導料について、
前回同様に比率の算定は、
以下の3つの比率を算出してみました。
●連結売上高比率
●連結営業利益比率
●連結経常利益比率
算出結果
⑥リアルコム㈱
⑦㈱ビューティ花壇
⑧旭サナック㈱
⑨サイバーステップ㈱
⑩㈱毎日コムネット
今回は5社だけなので、
あまり規則性は特定することは
できませんでした。
傾向を見ると、
ホールディングス型と比べ、
それほど大きな違いは見受けられませんでしたが、
こちらの場合には親会社においても
事業売上があるのが特徴です。
そのため、
グループ売上高をそのまま
比率計算に使用すると、
親会社事業売上高も計算分母に含まれるため、
少し理論的ではありません。
算出結果(補正計算)
そこで、今回はもう1つ、
「経営指導料÷子会社売上高」
という比率を検討してみたいと思います。
方法としては、
「グループ売上高-親会社事業売上高」
という単純な差引計算をしたうえで、
各社について「子会社売上高」の概算値を算出し、
上記比率の補正計算を行ってみました。
経営指導料は、
あくまで子会社の業績に対して
受け取るわけですので、
こちらの補正計算の方が
より理論的になるはずです。
⑥リアルコム㈱
⑦㈱ビューティ花壇
⑧旭サナック㈱
⑨サイバーステップ㈱
⑩㈱毎日コムネット
総括
上記の結果を受けて総括すると、
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●売上高に対する比率は2期比較でもそれほどブレない
●利益に対する比率は、会社比較、2期比較ともブレがある
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といった特徴は、
ホールディングス型であっても、
そうでない場合であっても、
それほど変わらないと状況と言えるでしょう。
一方で、
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●子会社売上高に対する経営指導料の比率は、
ホールディングス型の場合の方が低い
●子会社売上高に対する経営指導料の比率は、
ホールディングス型の場合の方が各社の比率にバラツキが少ない
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といった傾向があるようです。
理論的背景はわかりませんが、
ホールディングス経営の場合には、
経営指導自体がバリバリの本業になるため、
経営指導料の算定根拠も
より明確になっていて、安定をしているのかもしれまん。
ただ、
今回の研究事例はあくまで
参考情報です。
結局は、自社の実態に合った
経営指導料の算定根拠を作り、
運用することが重要だと言えるでしょう。