グループ経営者が
事業を拡大していこうとすると、
できることを「広げていく」思考になりがちです。

広げることは重要なのですが、
その「広げ方」を間違うと、
広げたが故に後戻りが難しくなってしまいます。

とくに小さな会社や中小企業の
グループ経営戦略としては、
「広げない」
ことが重要だと思っています。

決して、
事業拡大を放棄することを
意味しているわけではありません。

グループ経営者が
これから目指すべきスタイルは、
「広げないことに集中することで、
結果的に可能性が広がる」
というスタイルです。

Vol.83(3)

これまでもお伝えしてきましたが、
地域を広げない(どこで)
顧客を広げない(誰に)
商品・製品・サービスを広げない(何を)
がポイントです。

言い換えると、
「絞る」
「フォーカスする」
ということになると思います。

よく言われる表現としては、
「選択と集中」
と言ってもよいかもしれません。

Vol.64(4)

この視点は、
成功している社長であれば、
1つの会社、1つの事業のときには
必ず意識されています。

但し、
1つの事業が成功したあたりから、
必ず「拡大」というステージに
思考が変わっていきます。

これはほぼ例外ありません。

そして、
複数会社化していき、
社員が増えていくなかで、
「絞る」「フォーカスする」「選択と集中」
といった制約との戦いが
始まります。

自分では注意しているつもりでも、
自ずと広がってしまうのです。

それだけ精神的にも金銭的にも
余裕ができてきた証拠ですので、
経営者としては、
ここのステージに移ってきたいという事実は、
とても素晴らしいことだと思います。

但し、
複数会社化して、
グループ経営というステージになると、
残念ながら、
急に自分でコントロールできない領域が
増えてきます。

これに気づいたタイミングでは、
グループの状態がかなり見えづらくなっていて、
簡単には元に戻せません。

Vol.35(1)

これがグループ経営の難しいところです。

組織というのはいったん作ってしまうと、
存続するのが目的になる傾向があります。
法人格を持ってしまうとなおさらです。

そのため、
グループ経営者としては、
常に「広げ方」については、
意識し続けていただきたいポイントです。

なかでも
もっとも広げてしまいがちなため
注意が必要なものがあります。

これまで、
グループ経営戦略としての
「エリアを広げないこと」
「顧客を広げないこと」
の大切さはお伝えしてきました。

但し、
一番広げてしまいがちなのは、
エリアでも顧客ではありません。

もっとも広げてしないがちで
注意が必要なものは何かというと、
「商品・製品・サービス」
なのです。

Vol.83(2)

広げることが「悪」というよりは、
その「広げ方」を間違わないようにすることが
大切だということです。

もし、
グループとして対応するエリアと、
グループ顧客が明確になっていれば、
商品・サービスが無限に広がっていくことは
ないはずです。

どうしても広がりがちな
「商品・サービス」を広げすぎないように、
「エリア」「顧客」を明確にしておくことは、
必須条件だと言えるでしょう。

そのうえで、
グループとしての商品戦略は
どう考えたらよいのでしょうか?

その「広げ方」はどう考えればよいのでしょうか?

それは、
「グループ会社の増加=現状の商品・サービスの価値を高める」
「グループ会社の増加=粗利率の増加」
となるような商品戦略です。

Vol.83(1)

もっとも理想的なのは、
グループ会社を増やすことで
「最強の単品リピート商品」
が創造されていくスタイルです。

新しくグループ会社を作ったり、
新しいグループ会社を迎え入れることで、
現状のキラーコンテンツを
さらに磨きをかけていけるような戦略。

このような商品戦略が、
これからのグループ経営に求められるのではないか、
と思っています。

長くなってきましたので、
この点については、
次回にもう少し補足をさせていただきたいと思います。