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Vol.68 海外進出と連結決算の仕組み

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本日(2015年6月22日)の
日本経済新聞に
「社長100人アンケート」
の結果について記載がありました。

この記事によると、
「海外M&A」
についても積極的に検討していく、
との回答が多かったようです。

国内市場の拡大が見込みづらくなっているなかで、
多くの会社が海外展開を目指していく流れは
今後も続いていくでしょう。

おそらく、
小さな会社や中小企業も
海外展開を積極的に考えている会社が
今以上に増えていくと思います。

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一方で、
海外進出には、失敗事例も付き物です。
感覚的には、
半分以上の確率で失敗・撤退を
余儀なくされているのではないでしょうか。

大企業でさえ成功させるのが難しいのが、
「海外展開」です。

ましてや
小さな会社や中小企業は、
なおさら現実は厳しいと言わざるを得ません。

そして、
大企業であれば、
1つの海外進出が失敗に終わっても
体力的は耐えられます。

一方で、
小さな会社や中小企業の場合は、
1つの海外進出失敗が
経営上の「致命傷」になりかねません。

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そのため、
小さな会社や中小企業の場合には、
十分すぎるほどのリスクヘッジをして
海外に臨む姿勢も不可欠です。

経営者は、
どうしても売上や利益といった視点を
強く意識してしまうものです。

間違いなく、
売上や利益が最優先項目といえますが、
それと同時に、
十分な管理体制も優先順位のトップに
置いていただきたいと思っています。

というのも、
海外進出をする場合には、
国内の会社以上に、
現実に何が起こっているかが見えづらくなるため、
経営判断を誤ってしまうことが多いからです。

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現実問題として、
上場企業や大企業においても、
海外子会社での不正や
管理不足による業績不振、
といった問題が頻繁に起きています。

これらが、失敗の原因となり、
撤退を余儀なくされるケースが後を絶ちません。

海外進出のパターンとしては、
①直接輸出
②現地代理店と提携
③現地会社と合弁会社設立
④現地子会社の設立(海外子会社)
といった感じで、
いろいろな例が考えられます。

このなかでも、
とくに③や④になると、
直接現地に会社を設立し、
資本を持って経営をマネジメントしていくことになります。

このように
現地に直接資本参画し、
海外展開をしていくのであれば、
経営者としては、
管理体制の整備は、
必須の要素だと考えてください。

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海外の場合は、
十分すぎるほどの準備をして
臨んでいただきたいと思っています。

そして、
ここでいう管理体制というのは、
まさしく、
「連結決算の仕組み」
といっても良いでしょう。

海外の子会社や合弁会社も
当然、グループ企業として、
連結決算の仕組みに組み込んでいく必要があります。

連結決算の仕組みの中で、
「海外で現在何が起きているのか?」
について、
具体的かつ正確、迅速に把握する仕組みを
作っていく視点が必要です。

ここで、
海外展開を検討している
グループ経営者に、
1つお聞きしたい質問があります。

それは、
「国内のグループ会社の連結決算の仕組みは十分ですか?」
ということです。

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この質問に少しでもためらうようであれば、
海外展開も少し不安です。

海外をコントロールしていくのは、
国内をコントロールするより、
何倍も大変です。

国内で連結決算の仕組みができていても、
海外展開したときには、
そのままでは機能しないことがあります。

ということは、
国内において連結決算の仕組みが
機能していないようであれば、
海外において機能することはあり得ない、
と考えた方が自然です。

もし今後海外展開を本気で考えるようであれば、
経営者としては、まずは、
「国内の連結決算の仕組みを完璧にする」
ことを早急に取り組んでください。

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国内の連結決算の仕組みの延長線上に、
海外を含めた本当の意味での
「グローバル連結グループ経営の仕組み」
が出来上がってきます。

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