ホールディングス経営において、
シェアードサービス機能は採用することは
重要な戦略の1つとなります。

それもホールディングカンパニーに
シェアードサービス機能を採り入れていただくのが、
一番だと個人的には考えています。
(詳細は、Vol.32を参照)

ホールディングカンパニーが率先して、
グループ会社の間接業務を引き受け、
業務を集約することで効率化を図ります。

Vol.32(1)

そして、シェアードサービス機能を活用した
業務の効率化にあたって
重要な視点になるのが
「業務の標準化」
という点です。

少ない人数で効率的に間接業務を
回していこうと思えば、
標準化できるところは徹底的に標準化し、
効率を上げていくことが必要です。

それでは、
シェアードサービス機能を構築し、
業務を標準化していくにあたっては、
どのようなことに注意をする必要があるのでしょうか?

方法論や手法はいろいろあると思いますが、
今回は、社長自らが、
社員のマインドや姿勢を変えてあげて、
社員を導いてあげることの重要性について
書いておきたいと思います。

というもの、
この業務の標準化を成功させるには、
社員のマインドや姿勢に
大きく依存すると考えるからです。

これまでの私の経験上、
社員のマインドや姿勢の「ブロック」を外さない限り、
業務の標準化を達成するのは
とても難しいと考えています。

Vol.33(1)

これはどういうことかというと、
「業務の標準化=社員の存在意義否定」
「業務の標準化=失敗したら、どうしよう・・・」
という思いが社員の心の中で生じるからです。

業務を標準化するということは、
・レベルを一定水準に保つ
・誰でもできるようにする
・マニュアル化する
・作業をわかりやすくする
・過去のやり方を変える
・これまでやっていた業務を捨てる
といったようなニュアンスを含みます。

ポジティブに捉えれば良い表現ばかりですが、
これまで独自のやり方を確立している社員からすると、
少し抵抗を感じるものです。

「自分がやってきた作業が、誰でもできるようになんて!」
「自分の作業は、そもそもマニュアル化なんて、できるような作業ではない!」
「自分のやり方を変えたくない!」
「レベルが逆に落ちてしまう!」
「私の仕事はいらないってこと!」

真面目で頑張ってきた社員ほど、
業務の標準化に抵抗を感じるケースが
多いものです。

また逆に、
標準化すると質が落ちて不安になる、
といった思いを抱く社員もいると思います。

Vol.33(2)

一般論にはなってしまいますが、
間接業務に従事する社員は、
真面目だったり、丁寧な作業を心掛ける方の
割合が多いと思います。
(私の感覚からしても、これは事実としてあります)

だからこそ逆に、
業務の標準化となると、
自己否定されたようで不満を感じたり、
恐怖を感じたりすることが
多いように思います。

また、
業務を標準化することで、
質が落ちて、会社に損害を与えたらどうしよう、
という不安にもかられることも多くあります。

業務の標準化というベクトルは間違っていませんし、
社員も理屈ではわかっているはずです。

それでも、いざ自分事になると、
このようなメンタルブロックが湧いてくるものです。

とはいえ、
このような社員のメンタルブロックを恐れ、
業務標準化という改革に着手できない、
ということは避けなければいけません。

私情に流されず、
会社としてやるべきことをきちんとやるのが、
社長の仕事であり役割です。

もしかしたら、このような改革の過程で
退職してしまう社員もいるかもしれません。
それでも社長が勇気をもって取り組むしかありません。

但し、社員の気持ちを一方的に無視した改革は
絶対に成功はしません。

社員の気持ちを最大限に理解してあげる姿勢は保ちつつ、
会社経営の全体像を一番把握している社長自らが、
社員に説明をし続けることが重要です。

Vol.33(3)

社員のプライドを傷つけないように、
会社をあるべき方向へ導くこと。

業務標準化のメリットと、
起こり得る最大限のリスクを
きちんと見えるようにしてあげること。

なぜ、業務の標準化が今必要なのか、
社員に腹落ちさせること。

問題が起きたときの責任は
社長自らが率先して負う姿勢を見せること。

どれも重要なことですが、
社長にしかできない役割です。

業務の標準化を成功させるためには、
社長自らが率先して、
社員のメンタルブロックを外してあげてください。

これが、業務の標準化を成功させるために、
一番重要な視点だと考えています。