グループ全体の調整機能

ホールディングス化の大きな目的には、

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グループ全体計画・戦略の立案機能と実行機能を分離
  ↓
現場(子会社)に権限移譲して意思決定の迅速化を図る
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というものが一般的にはあります。

 

ホールディングカンパニーは
グループ全体の大きな絵を描いて、
グループ全体の一体感を保ち、
グループ全体を先導する。

一方で、各事業子会社は
グループ全体の大きな絵のなかで、
それを達成するための細部の戦略や戦術を考え、
実行をしていく。

 

理屈としては、
わかりやすいグループ組織デザインと
言えるのではないでしょうか。

 

ホールディングカンパニーの役割

このような理想的デザインと思われる
ホールディングス体制ですが、
現実はどうなのでしょうか?

グループの各事業会社は
グループ全体の戦略のなかで動いていくといっても、
どうしても各社のことで頭がいっぱいです。

 

たとえば、親会社から、
「グループ全体で…」
「グループ全体最適を…」
といった姿勢を求められても、
子会社には各子会社の事情があり、予算があります。

自社のことを後回しにして、
グループ全体のことを考えられるほどの
利益的な余裕や精神的な余裕がある子会社は
それほど多くはないのではないでしょうか?

 

そのような現実なかで、
ホールディングス移行の目的を達成するためには、
ホールディングカンパニーが、

・粘り強くグループ全体のことを語り続ける
・グループ全体最適が各子会社にとってもプラスになる仕組みを作る
・グループ間の不公平感を少しずつでも解消し続ける

といったような
グループ全体の調整役としての役割を
強く意識して実行していく必要があります。

 

ホールディングカンパニーに求められる人材

ホールディングカンパニーが
グループ経営を先導していくにあたり、
親会社としての資本的上下関係を利用して
各グループ会社を押さえつけていくスタイルでは、
中長期的には限界が来るのではないかと思います。

 

常にグループ全体のことを考え、
グループ環境整備をしていくだけでなく、
各子会社が困っていれば、
ただたんに指示を出すだけでなく、
具体的な形で現場支援できるような存在。

このような存在にホールディングカンパニーがなっていけることで、
徐々に子会社(現場)からの信頼を得ていき、
グループ全体を動かしていけると言えるのではないでしょうか。

 

そして、
「ホールディングカンパニーが
 そのような存在であるために必要な人材は?」
ということを考えていけば、
どのような人材をホールディングカンパニーに配置し、
どのような教育・育成・指導を行っていくべきかが
見えてくるのではないかと思っています。

 

ホールディングス体制への移行によって
当初期待していた通りのグループ戦略を実現していくためには、
ホールディングカンパニー人材の成長が
とても重要だと感じています。

ホールディングカンパニー人材の成長なくして、
ホールディングス体制の効果は表れにくいと思うからです。

 

ホールディングカンパニー人材がグループを左右する

ということで、今回のまとめですが、

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ホールディングス化の目的が
きちんと達成されていくためには、
新しく生まれる組織である
ホールディングカンパニーの「出来」にかかっている
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ということです。

 

従来の親会社人材の一部を
なんとなくホールディングカンパニー人材に移行しただけでは、
なかなか状況を変えることは難しいと思っています。

ホールディングカンパニー人材についての
具体的なミッションや育成プランを明確にしたうえで、
親会社自体が成長していかなければ、
グループ全体の成長は難しいと思います。

 

ホールディングカンパニー人材には、
グループ全体を引っ張り、
グループ各社を調整し、
ときにはグループ現場を支援すること
が求められます。

とても重要で、
やりがいのあるポジションです。

★★★★★★★
グループ成長を左右する
ホールディングカンパニー人材の力
★★★★★★★