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【事例】株式会社アインファーマシーズ②

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※平成27年10月21日に株式会社アインファーマシーズより適時開示されている「代表取締役の異動並びに持株会社体制への移行に伴う組織・人事体制に関するお知らせ 」をもとに情報を整理しています。

内容

代表取締役の異動
持株会社体制への移行に伴う組織・人事体制

開示概要

●平成27年10月21日開催取締役会決議において、
・代表取締役の異動
・持株会社体制移行に伴う組織・人事体制
について決定した。

●組織体制については、以下の通り。
持株会社移行前の組織体制(開示資料より抜粋)

ain

※赤枠…持株会社(ホールディングカンパニー)となる機能
※青枠…事業子会社となる機能

持株会社(ホールディングカンパニー)の組織体制

●持株会社となる株式会社アインホールディングスは、
グループ経営管理を機能別に組織化し、
「業務サポート本部」、「運営統括本部」、「開発統括本部」
3部門に社長直轄部門を加えた新体制になる。

①業務サポート本部

以下を所管し、資金管理や人材開発などの
管理業務及びグループ業務を担う部門となる。
・総務部
・経理部
・人事部
・購買部
・情報システム部
・リーシングサポート部(新設)

② 運営統括本部

以下を所管し、グループ全体の「かかりつけ薬局」としての
薬局機能の充実やガバナンス強化を推進する。
・在宅医療部
・安全対策室
・施設管理部
・運営研修部
・物販運営部新設)
・お客様相談室(新設)

③ 開発統括本部

以下を所管し、M&Aや新規出店等、
事業展開の加速及びグループ最適化を図る。
・企業情報部
・グループ開発部(新設)

株式会社アインファーマシーズ(事業会社)の組織体制

同社の「医薬事業部」及び「物販事業部」を承継し、
新規出店を加速するとともに店舗運営の最適化を推進する。

Review

以前のレビューでも
記載をさせていただきましたが、
同社では頻繁に子会社化が行われており、
グループ経営管理が、
とても重要な状況になっていると思います。

たとえば、
前回の6月の持株会社化の決定の
開示をして以降でも、
以下の2件の子会社化事例を開示しています。

●2015年06月30日
株式会社アユーララボラトリーズの株式の取得(子会社化)

●2015年09月16日
NPホールディングス株式会社の株式の取得(子会社化)
(株式会社西日本ファーマシー、株式会社瀬戸内ファーマシー
  及び株式会社エスクリードの持株会社)

 

子会社化した両社とも、
事業的にも、またその活動理念的にも
アインファーマシーズと親和性が高く、
グループ企業価値を高められるとの判断があったとのことですが、
子会社が1社増えると、
数店舗の運営が増えると思いますので、
管理業務はかなり増加するはずです。

 

たとえば、
子会社化した株式会社アユーララボラトリーズは、
全国の主要百貨店他75店舗
及びインターネット通販を中心として
化粧品等の販売を展開しているようです。

また、
子会社化したもう1つの
NPホールディングス株式会社については、
香川県を中心として調剤薬局41店舗を展開し、
強力なドミナントを形成しているようです。

 

同社の場合、
今後の事業方針からしても、
M&Aを継続していくことが見込まれますので、
ホールディングス化することで、
グループ経営の仕組み作りを
急いでいるところだと思います。

今回の新しい組織体制について
開示がされていますが、
ホールディングカンパニーの中に
新しく新設された部門(機能)には、
以下のものがありました。

<新設機能>
・リーシングサポート部
・物販運営部
・お客様相談室
・グループ開発部

この新設部署からも
今後のグループ経営の目指したい方向性が
見えるような気がします。

 

当期における
グループ売上高や利益の伸びも
かなり高水準になっていることからも、
同社のグループ経営の今後についても
注視してみたいと思います。

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