連結グループ経営を実践するうえで
社長にも知っておいていただきたい用語の解説です。

はじめに

前回の続きです。

ストックオプションの導入にあたっては、
いろいろと決められた手続きがあります。

好きな条件で自由に
ストックオプションを発行できる、
というものではありません。

そのなかでは
ストックオプションに関わる価格の側面や
発行数といった側面も、
重要な要素になります。

そこで、今回は、
「ストックオプション発行の流れ」
について、
簡単に解説をさせていただきたいと思います。

ストックオプション発行の流れ

手続にもいろいろと手順がありますので、
今回はゴールから逆算して見ていきたいと思います。

本来は、ケースに応じて
いくつかの流れがありますが、
ケース分けしていると複雑になるため、
今回はオーソドックスな流れに絞って
お伝えさせていただきます。

<ストックオプション発行の流れ>

⑨新株予約権(ストックオプション)の登記
 ↑
⑧新株予約権(ストックオプション)の発行&原簿へ記載
 ↑
⑦新株予約権(ストックオプション)の払込み
 ↑
⑥取締役会で新株予約権(ストックオプション)の割当決議
 ↑
⑤新株予約権(ストックオプション)の申込み
 ↑
④株主総会特別決議で募集事項決定
(取締役会に委任も可能)
 ↑
③ストックオプション契約書案の作成
 ↑
②ストックオプションの条件の決定(専門家評価)
 ↑
①ストックオプションの全体方針検討

 

上記をご確認いただくとおわかりかと思いますが、
ゴールは「登記」となります。

また、この流れの中でも
ポイントになるところは、
①②④になるのではないかと思います。

それ以外の工程は、
専門家の力は必要になるとは思いますが、
法律等で決められた手続きに従って
進めていく部分であるため、
いわゆる「作業」的な要素が強いと思います。

それに対して、
①②④は以下のような特徴があります。

 

①は全体のスキーム構築の部分になり、
もっとも頭を使うところになりますし、
社長の意志を入れるところになります。

 

また②については、①の方針に従い、
実際の価格面の評価をする、といった要素になりますので、
ストックオプションの発行条件決めにおいては、
ポイントとなる工程です。

 

そして、④は正式な機関決定をする場
という意味では大切なポイントとなります。

ストックオプションに対する経営者の姿勢

ストックオプションは、
ただたんに「儲け」のために活用するものではありません。

ストックオプションが経営とは別個に存在する
財務的なテーマというわけではなく、
経営とも密接に関連しているテーマと考えて
取り組んでいただいた方が良いと思います。

中長期的な経営戦略や
株式上場といった計画のなかの
1つの戦略として活用するものが
ストックオプションです。

活用される場面については、
前回の「【用語】ストックオプション①」でも
簡単に触れさせていただきました。

税金のことや会社法といった
複雑な規定に沿った形で発行する必要があるため、
公認会計士・税理士・弁護士・司法書士、
といった専門家の力を活用することは
不可欠といってよいでしょう。

但し、
どのような目的・方針のもと、
どのような条件でストックオプションを発行するのか、
といったデザインをするのは、
やはり経営者であるべきです。

専門家に丸投げをして
社長の意志が反映されていない制度では、
期待通りの効果は発揮されませんし、
逆にストックオプションがあることで、
将来、経営の足かせになることも可能性も否定できません。

そのため、
とくに株式上場を目指す経営者であれば、
最低限のストックオプションの知識は
身に付けておいていただきたいと思います。

次回以降に
そのあたり少し解説させていただく予定です。