平成27年9月7日~9月11日の適時開示情報をもとに、
「子会社を減らす」決断をした事例をご紹介いたします。

はじめに

今週は2件の事例をご紹介させていただきます。
「子会社を減らす」という決断は勇気がいるものですが、
経営者として重要な仕事の1つです。

是非、各事例における経営者の決断から
学べる部分を学ばせていただきましょう。

事例1)株式会社イーブックイニシアティブジャパン

●平成27年9月8日開催の取締役会において、
100%連結子会社である株式会社ブークスを
吸収合併することを決議。

●100%連結子会社であり、
本、DVD等の商品をインターネットを介して販売する
オンライン書店を運営してきた。

グループのさらなる事業拡大を図るべく、
グループ経営資源の集中による経営効率化
及び体制強化を目的として合併を実施。

事例2)株式会社ネクシィーズ

連結子会社である株式会社ブランジスタの
東京証券取引所マザーズへの新規上場に伴う
同社株式の公募・売出価格が決定した。

●これに伴い特別利益が計上される見込みである。

レビュー

今週の事例は、
いかがでしたでしょうか?
少しだけレビューをしてみたいと思います。

 

事例1)は、
100%子会社を親会社が
吸収合併する事例です。

100%子会社の吸収合併は
比較的手続きが容易です。

これにより子会社が少なくなります。

ここ最近は景気の影響か、
子会社が増やし、
グループ経営を拡大する事例の方が
多くなってきました。

一方で、
少し前のリーマンショック時は、
グループ経営のリストラが進み、
今回の事例のような
子会社を合併する等の手法で
グループ会社数を減らす流れがありました。

今回のようなグループ会社内での合併は、
当事例の説明にもある
「グループ経営資源の集中による経営効率化」
にあります。

グループ経営者としては、
グループ会社が広がりすぎていないか、
経営資源が分散して非効率になっていないか、
定期的にチェックされることをおすすめします。

景気が良い時に、
きちんとしたグループ会社拡大ができていないと、
景気が悪くなったときに一気に
リストラ等を余儀なくされますので。

 

事例2)は、
子会社上場の事例です。

子会社が成長していくことで、
子会社の上場を考えるケースもあります。

子会社を上場させることも
夢のある話です。

それくらい子会社が成長してくれると
グループ経営者としても
とても喜ばしいことです。

但し、子会社を上場するということは、
グループ経営においても、
子会社に多数の少数株主が増えることになります。

その分、これまでのようなグループ経営が
やりづらくなるはずです。

子会社を上場させるということは、
そういうことを意味します。
子会社が自立して、
親会社のやりたい放題にはできなくなる、
ということです。

可能性のある子会社であれば、
このような自立の道を選ぶのも1つの形といえます。

子会社上場によって、
親会社には上場時のキャピタルゲインが生じます。
一時的な資金を獲得できるということです。

ちなみに少し会計専門的な話になりますが、
今回の事例のように
子会社上場のキャピタル・ゲインを
特別利益に計上する会計処理は、
今後できなくなります。
(詳細は割愛します)

 

以上、今回のレビューとさせていただきます。

参考記事

Vol.101 グループ企業を「減らす」視点も忘れずに