グループシナジー

グループ経営者としては、
「グループ経営によって
  グループ会社間のシナジーを生み出していければ!」
と考えられるものだと思います。

 

単純に「1+1=2」にしたいというよりは、
出来る限り「1+1>2」にしていきたい。

これは自然に思いだと思います。

 

たとえば、

・人材の相互関与
・各種ノウハウの共有、活用
・営業情報等の共有、活用
・グループ全体の資金融通

グループ全体でシェアできるものはシェアしたり、
補完し合える部分は補完し合う、
といった感じが理想的です。

 

グループ全体でお互いを高め合える関係が構築できれば、
本当に理想的なグループ経営と言えるでしょう。

 

グループ経営によるデメリット

但し、
グループシナジーを期待する経営者の思いとは裏腹に、
実際のグループ経営の現場では、
マイナスの状況が起きてくることが多いものです。

 

というのも、
実際にグループ会社数が増えれば増えるほど、
業績の良い会社と業績の悪い会社、
余裕がある会社と余裕がない会社、
人材が豊富な会社と人材が不足する会社、
といった感じで、二極化するものです。

最初は、
見劣りするグループ会社でも、
徐々に業績が良くなったり、人材が成長したり、
といった感じで良い方向に向かえば良いのですが、
現実的には上手くいっていないケースの方が多い印象です。

 

グループ内で、業績が悪い会社は、
ずっと悪いままだったりしますし、
そのような会社へのグループ内の貸付や
諸々の役務の無償提供が膨らむ一方といった感じでしょうか。

そして、このような状況が続くのは、
グループ経営の主体者である
親会社(経営者)の「やさしさ」に起因することが
少なからずある気がします。

 

長引くと・・・

グループ経営の中の一会社ではなく、
普通の単体会社であれば、
業績不振が続くと会社はいずれ潰れます。

資金に困ると、
金融機関等からの借入に必死になります。

会社存続のために、
出来る限りの努力を必死になってすると思います。

 

一方で、このような会社が
グループ経営の中の1社になると、
徐々にこのような「必死さ」が失われたりします。

グループ経営の場合、
このような苦しんでいる会社が、
親会社等の支援のもとで、
短期視点ではなく、中長期視点で物事を考えられるようになる、
といったメリットもあるのも事実ですが、
逆に「必死さ」が失われるといったデメリットも大きいといえます。

 

負け続けていても存続できるといった「負け癖」
親会社に依存をしてしまうといった「依存癖」

これらの悪い癖は、
グループ経営という環境自体が、
作り出してしまう副産物のようなものです。

 

グループ経営者としては、
グループシナジーを生み出すことを目標に掲げるあまり、
このようなマイナスの要素を
ついつい許容してしまうこともあるのではないでしょうか?

このような思いも当然理解できますが、
ただ怖いのが、この悪い癖が常態化して
「当たり前」の雰囲気になってしまうことだと思います。

 

やさしさ=明確化

せっかくのグループ経営なので、
グループ内の業績の悪い会社であっても、
うまくマネジメントしてければ理想的なのですが、
そのなかでは、「厳しさ」と「やさしさ」のバランスが重要と言えるでしょう。

あまりにも厳しすぎると、
グループ経営による良さが失われてしまうケースもありますし、
一方で、やさしすぎると、
マイナスの要素が膨らむといったデメリットがあります。

 

ただ、
このようなバランスを上手くとっていくためには、

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グループ経営だからこそ
あいまいさを少なくして、見える化する
————————————-

ということが必要なのではないかと思います。

 

たとえば、

・グループ内人材の無償提供のような状態があれば、
 きちんと対価授受を行う
・グループ内で資金の貸し借りがある場合には、
 きちんとルールを設ける

といった感じでしょうか。

当たり前のことかもしれませんが、
グループ会社の場合、この当たり前のことがなされずに、
許容されているケースが多々あると思いますので…。

 

業績が悪い子会社に対して、
無償で何かをしてあげている、
といったようなことは実務的にはよくある話です。

ただ、このような状況をあいまいにしていると、
「負け癖」や「依存癖」が常態化してしまうリスクがあります。

 

そのような状態を避けるためには、
きちんと、

———————————
●「負けている状況」を見える化
●「依存している状況」を見える化
———————————

できる仕組みにする必要は最低限あると思います。

 

支援してあげている状況に期限を設けるとか、
きちんと対価を受け取るとか、
具体的に「定量化」をして見える化することが
必要だということです。

定量化できていないことは管理が難しいですし、
管理ができない状況では、目的達成は難しいですので。

 

見たくない現実も、きちんと見える化して、
子会社が立ち直れるように支援してあげることこそ、
厳しいように思えても、
実は、このような姿勢の方が「やさしさ」なのだと思います。

少なくとも、
管理会計ベースでも良いので
このような「見える化」はしておきたいところです。

 

★★★★★★★
グループ会社だからこそ
あいまいさを無くす
★★★★★★★