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【雑感】これからのオーガニック市場はどうなる?

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オーガニック食材宅配

オーガニック食材の宅配としての
メジャーな3社があります。

・大地を守る会
・オイシックス
・らでぃっしゅぼーや

 

ちなみに、3社の比較については、
以下のサイトにきれいにまとめられていたので、
ご参考までに。

何が違うの?らでぃっしゅぼーや・オイシックス・大地を守る会を徹底比較!

 

私の家庭では「大地を守る会」の宅配を
15年近く使っています。

3社のなかでは一番歴史も長く、
食材の安全性の基準も高いようです。

 

私自身はオーガニック主義者ではないのですが、
家庭の事情により、家では、
オーガニックなものだけを基本的には食べています。

その影響もあってか、
プライベートで行っている週末農業も、
オーガニック野菜となっています。

 

経営統合の流れ

ただ最近、
この3社が経営統合の流れになっています。

昨年は、
大地を守る会とオイシックスが経営統合しました。

 

同業同士の経営統合は、
このサイトでもいくつか紹介をさせていただいたこともありますが、
本当に増えてきました。

このようなケースでは「共同持株会社」を設立して、
両社の企業文化を維持しながら進めていくケースも多いので、
オイシックスと大地を守る会も共同持株会社を設立するのかな、
と勝手に思っていましたが、結果的は2017年10月に、
オイシックスが大地を守る会を吸収合併する形に落ち着きました。

社名は、
「オイシックスドット大地株式会社」
となりました。

 

ちなみに、私の家庭で利用している
大地を守る会の宅配サービスは、
今のところあまり大きな影響はないようです。

 

そして、先日(2018年1月30日)、
オイシックスドット大地株式会社が、
らでぃっしゅぼーやと子会社化するとのリリースがありました。

オイシックスと大地を守る会が経営統合するニュースにも
当時はとても驚きましたが、
今回のニュースには、さらに驚きました。

 

ちなみに、
らでぃっしゅぼーやは3社の中では、
売上高が最も大きく、
NTTドコモの傘下にもありました。

ただ結局、この半年のうちに3社が経営統合し、
売上高では2番目に位置していて
かつ、業歴の一番浅いオイシックスが、
業界3位を吸収合併し、業界1位を子会社化する、
という形での経営統合になりました。

 

経営統合の目的

今回の経営統合については、
オイシックスドット大地株式会社のリリースによると
以下のようなことが記載されていました。

—————————————
●近年のEC業界においては、スマートフォンの一層の普及や
SNS等を活用した販売経路の多様化が進む中で、
共働き世帯の増加や健康志向の上昇など、
ライフスタイル・価値観の変化に伴う消費者ニーズも多様化している。

●また、主たる事業領域である安全性に配慮した食品業界においては、
安心・安全に対する消費者の意識が引き続き高い状況にある。

●このような環境の中、平成28年12月に
株式会社大地を守る会と合併による経営統合を行うことを合意し、
平成29年3月の株式交換による子会社化を経て、
平成29年10月1日には両社のシナジーを最大限に発揮するため合併し、
成長市場である食品EC市場において、
Oisixと、大地を守る会の
両ブランドの独自性・競争優位性の確立に取り組んできた。

●一方、らでぃっしゅぼーやは、会員制食品宅配事業において、
約30年の歴史と豊富な契約生産者のネットワークを有しており、
安心・安全にこだわった農・畜・水産物や無添加の加工食品等を提供している。

●両社は、共に食の安全性を確保することに関して、
商品の生産、取扱い基準を設けているが、加えて、
美味しい食材のみを消費者に提供する考えにおいても共通している。

●そのような状況の中、平成29年秋より、
らでぃっしゅぼーやの親会社である株式会社NTTドコモと、
スマートライフ事業領域における共同事業の方向性に関する協議を重ねてきた。

●その中で、オイシックスドット大地及びらでぃっしゅぼーやが有する
食品宅配事業における経営資源を集約し、
保有する顧客・生産農家基盤や配送網等のアセットを効率的に組み合わせ、
食領域事業の拡大、新たな市場の創出を目指すことが、
今後の事業展開を加速するために有効であるとの結論に至り、
ドコモが有するらでぃっしゅぼーやの株式を取得し、
新たなグループ企業を結成することを決定した。
—————————————

 

ちなみに、今回のリリースのなかに、
らでぃっしゅぼーやの直近の業績が掲載していましたが、
営業利益でいうと、

———————————
・平成27年2月期:205百万円
・平成28年2月期:657百万円
・平成29年2月期:15百万円
・平成30年2月期第3四半期:△533百万円
———————————

と、少し悪化傾向にあることが見て取れました。

物流コストの増加等も要因なのでしょうか。

 

また、
貸農園を経営しているマイファームの西辻社長にお会いした際に、
「これからはTPPの影響もあり安いオーガニック食材が、
 日本のスーパーに並ぶようになる」
と聞きましたので、
もしかしたら、このような影響もあるのかもしれません。
(TPPはどうなっていくのかはわかりませんが・・・)

 

個人的な感想

オーガニック食材の難点は、
やはり価格だと思います。

私もいまだに
「えっ、こんなに高いの!」
と思いながら、
オーガニック食材を買ったりしています。

 

今後、海外のオーガニック食材であれ、
もし安価なオーガニック食材が手に入るようになれば、
消費者としても選択肢が広がり、
かつオーガニック業界のマーケットも広がります。

一方で、日本のオーガニック農家にとっては、
海外の安価なオーガニック食材が増えることが良いことなのかは、
何とも言えないところでしょうか。

 

そう考えると、
オイシックス、大地を守る会、らでぃっしゅぼーや
という日本のオーガニック業界大手3社が経営統合し、
経営資源を有効活用することで、
・日本のオーガニック農家の発展に貢献する
・日本の消費者だけでなく、海外マーケットへも日本の食材を届ける
・コスト面でのシナジーを生かして経営効率をはかる
といったことも期待できるのではないかと思います。

 

いずれにしても、
一ユーザーとしては3社の経営統合で、
いろいろなサービスが充実していくのであれば、
ウェルカムなので、今後に期待したいところです。

今後の同社の「グループ経営」の動向には、
個人的には注目し続けていきたいと思います。

 

今回は個人的な強い思いも入りましたが、
今回の雑感ということで書かせていただきました。

 

★★★★★★★
「同業=ライバル」から
「同業=仲間」への流れが加速する?
★★★★★★★

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