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これまでホールディングス体制移行の事例として
ご紹介させていただいた会社のその後の状況について
簡単にご紹介させていただきます。
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不二製油グループ本社株式会社

●グループ業績
・2013年3月期:売上高2,321億円、経常利益138億円
・2014年3月期:売上高2,530億円、経常利益147億円
・2015年3月期:売上高2,719億円、経常利益134億円
    ↓
・2015年10月:ホールディングス化
    ↓
・2016年3月期:売上高2,875億円、経常利益141億円
・2017年3月期:売上高2,925億円、経常利益197億円

●関連記事
【コラム】世界4地域にCFO(1/2)
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●ホールディングス移行後のトピックス
・2016年5月:ローリング中期経営計画「ルネサンス不二2018」について
・2016年5月:マレーシアにおける業務用チョコレート会社の株式取得に関するお知らせ
・2016年10月:新研究所の開所式を実施~挑戦と革新を担う「不二サイエンスイノベーションセンター」
・2017年2月:中期経営計画「Towards a Further Leap 2020」 について

●Review
ホールディングス化した翌年の年頭所感として
社長が「挑戦と変革」と題して、以下のようなメッセージを発表していました。

 

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なぜグループ本社制が必要であったか、
それはこれまでの延長線上では生き残れない、
世の中の変化に合わせて変革しなければならないという
強い危機感をもったからです。

●グループ戦略機能の強化
日本の企業は資本や資産の使い方が下手である、と言われています。
原因のひとつに、企業のなかで経営と執行がしっかり分離されていなかったことが挙げられます。
・資本や資産を効率的に、積極的に活用できていないことで次の成長につながる姿が描けないのです。
今回グループ本社制へ移行することで、グループ本社ではグループの戦略に特化して取り組みます。
新規事業M&Aを含む経営戦略の立案機能を強化し、グループ内の経営資源の配分を最適化します。

●各地域に応じた価値創造力の発揮
・グローバル経営には「コスト、スピード、現地化」がキーワードになると申し上げています。
・これまでは日本と海外という二極で見ていたものを、日本、アジア、米州、欧州の各地域に分け、
地域内のグループ各社を統括する会社を設置し、その統括会社に各地での事業における方向性や
意思決定など権限委譲します。
・市場や顧客を一番よく知っている現地で考え、商品を開発し、販売する・・
各地域でのこれらの事業運営を強化することで経営のスピードを上げます。

●グローバルガバナンス体制の構築
・先にグローバル経営には「コスト、スピード、現地化」がキーワードになると申し上げましたが、
その前提は「簡素化・透明化・分権化」です。
・株主、顧客、取引先等のステークホルダーに対し、透明で公正な経営体制を築き、
次に繋がる成長を実現するために、グループ本社と各事業会社の役割と責任を明確にします。
経営と執行を分離することで、グループ本社はグループ経営と戦略策定機能に、
各事業会社は事業運営に特化します。
・グループ経営における最高経営責任者(CEO)、最高経営戦略責任者(CSO)、
最高技術責任者(CTO)、最高財務責任者(CFO)を置き、グローバルガバナンス体制を強化します。

●経営者人材の確保・育成
・常々「価値づくり」についてお話ししています。
技術に基づいた「ものづくり」に、ものがたりである「ことづくり」を加えることで、
「ものづくり」は「価値づくり」になります。
この技術を価値にする(ものづくりを価値づくりにする)ための「ことづくり」の原点は、人を感動させる力です。
・このためにはそれができる人を育てること、つまり「人づくり」が重要であると考えています。
グループ本社では、グループの成長を担う次世代経営者の確保、育成を通して、
経営資源であるヒトをグループ全体で最適配分します。

(以上、同社ホームページより抜粋・一部加工)
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この方針どおり、同社グループは、
グローバルでの経営基盤強化に取り組んでいる印象です。

別記事の「【コラム】世界4地域にCFO(1/2)」でもご紹介しましたが、
上記の年頭所感にある方針通り、世界の主要地域にCFO配置も進めているようですし、
グループ業績もホールディングス化後の方が向上しています。

 

また、興味深いところとしては、
「人に寄り添い、世の中にソリューションを提供する企業として前進する」
という方針のもと、2016年10月に
「不二サイエンスイノベーションセンター」
を開所しているあたりでしょうか。

グループ本社制に移行し、
新たなステージへの飛躍の中心となり、
グループ内外の知識と技術の融合によって
イノベーションを興す場としての役割を果たすのが、
この不二サイエンスイノベーションセンターとのことです。

 

ソフト面、ハード面含め、
グループ企業価値向上のために邁進している印象です。

引き続き、同社の状況は注視してみたいと思います。

★★★★★★★
ホールディングス移行後の状況
・不二製油(⇒不二製油グループ本社)
★★★★★★★