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Vol.157 トップの言葉を現場の隅々にまで届ける仕組み

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先日の記事で、
サンフレッチェ広島の森保監督の
マネジメントを参考にして、
書かせていただきました。

ポイントは、

—————————————-
どのような場面においても
「●●(経営幹部)の言っていることは、
 自分(社長)の考えと同じだ」
と社員に言い切れるかどうか
—————————————-

でした。

 

社長自らが自信をもって、
このように思い、言い切れるかが、
強い組織かどうかの違いになる、
ということでした。

もし、
「経営幹部の考え=社長の考え」
「経営幹部の言葉=社長の言葉」
ということが成り立つなのであれば、
社長と社員とのコミュニケーション量が
何倍にもなっていくはずです。

Vol.40(4)

 

社長1人で
コミュニケーションを図れる範囲には、
やはり限界があります。

会社規模が大きくなってくると、
どうしても、この「壁」にぶつかると思います。

そのようなステージにおいては、
いかに、
「経営幹部の考え=社長の考え」
「経営幹部の言葉=社長の言葉」
の仕組みを構築していけるかが重要になる、
ということです。

 

一般的に、マネジメントスタイルには、
「トップダウン型」「ボトムアップ型」
の2つの分け方があると思います。

両方大事だと思いますし、
両方必要だと思います。

ただ、個人的な思いとしては、

——————————————-
規模拡大ステージにある会社、
とくにグループ会社が増えている会社は、
まずは「トップダウン」の仕組み化を
優先的に取り組むべき
——————————————-

と考えています。

というのも、
規模拡大の最中にある会社は、
それまで組織に浸透していた「トップの言葉」が
組織全体に届かなくなる過程を
経験するからです。

Vol.25(3)

 

今の時代、
トップダウン型のみのマネジメントは
流行らないと思いますし、
ボトムアップ型要素を採り入れた
マネジメントは不可欠だと思います。

ただ、会社によって
置かれている状況は異なります。

すでに大規模組織になっていたり、
業歴の長い会社の場合には、
ボトムアップ型を真剣に組み込んでいくことが
必要なケースは多いです。

 

一方で、
成長過程の会社や
グループ会社が増えていく会社、
多角化を進めている会社の場合には、
やはり「トップダウン型マネジメント」を
仕組み化する方を
優先すべきだと思います。

トップの言葉が組織の隅々にまで
届かくなっているような状況での
「トップダウン無き、ボトムアップ」は
組織としてはバラバラになっていくリスクが
高いと思うからです。

 

それでは、
グループ経営において、
トップダウン型マネジメントを仕組み化
するにはどうすればよいのでしょうか?

 

私は、1つの有効な方法として、
—————————–
ホールディングス経営で
グループ経営参謀集団を作る
—————————–
という考え方を提案しています。

Vol.76(3)

一般的に、
ホールディングス移行する会社は、
その目的を聞かれたときに、
・子会社への権限委譲
・意思決定の迅速化
といったキーワードを上げることが多いです。

聞こえは良い表現なのですが、
ホールディングス化することで、
なぜ「子会社への権限委譲」や
「意思決定の迅速化」が進むのか、
すぐにピンときますでしょうか?

私は、なんとくピンときません。

 

ホールディングス経営は、
「形から入るグループ経営」
だと思っています。

グループ組織デザインを
経営者自らが考え、行きついた形こそ
「ホールディングス経営」
だと思っています。

だからこそ、
ホールディングスという「形」を作ることが
まずは重要だということです。

 

ただ、
形から入るためには、
やはり、その目的を
徹底的に明確にしておくべきです。

なぜホールディングス移行すると、
・子会社への権限委譲
・意思決定の迅速化
が達成できるのか?

今のグループ組織から、
具体的にどのように変わるのか?

 

これらを具体的にしておかないと、
「ホールディングス化したけど・・・、
実態はあまり変わっていないような・・・」
という状況に陥ってしまいます。

Vol.20(3)

話が少し脱線気味ですので、
戻します。

「グループ経営において、
トップダウン型マネジメントを仕組み化
するにはどうすればよいのでしょうか?」
というテーマでした。

繰り返しになりますが、
私は、
ホールディングスを活用した
「グループ経営参謀集団作り」
が有効だと思っています。

 

これができれば、
グループ経営における
トップダウン型マネジメントも可能になりますし、
その次のステップとして、
ボトムアップ型マネジメントの仕組みも
視野に入れていけます。

詳細は、
Vol.96 グループ「経営参謀」としてのホールディングカンパニー
Vol.65 これからのホールディングス経営の形は?
あたりの記事も
参考にしていただければと思います。

 

是非「トップの言葉」が、
グループ会社の現場の隅々にまで
届くような仕組み
作り上げていただきたいと思います。

★★★★★★★
トップの言葉を
グループ会社の隅々にまで届ける
仕組みを作っていますか?
★★★★★★★

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