グループ経営を見える化するためには、
グループベースで業務フローを作成すること
その第一歩であることは、
Vol.117 グループ経営のモヤモヤ感を無くすためには
で、お伝えさせていただきました。

そして、
このような業務フロー作成が
形骸化しないために意識すべきポイントとして、
①目的をはっきりすること
②活用することを意識して取り組むこと
の2点についても、
お伝えさせていただきました。

前回はこのうち
「①目的をはっきりすること」
についてお伝えさせていただきましのたで、
今回は、
「②活用することを意識して取り組むこと」
について触れてみたいと思います。

Vol.26(4)

業務フローに限った話ではありませんが、
マニュアルや業務ディスクリプション、
といった類のものは、
「ゴール=成果物を作成すること」
になりやすいものです。

確かに、
成果物として目に見えやすいものが
出来あがることを考えると、
その時点で一定の満足感が
得られやすいものです。

そのため、
成果物があるものほど逆に、
その後、その成果物がどのように活用されるかを
具体的にしておくことが大切です。

当然、スタート時点として
目的をはっきりさせていることは
大前提ではありますが、
それとセットで、
どのように成果物を活用するかも
はっきりさせておく必要があるということです。

業務フローについて、
いつ、誰が、どのように、使って、
どのような効果があるのか?

このことを、あいまいに表現せず、
できる限り具体的に明文化し、
全社でイメージ共有してから
取組むことがポイントです。

そうすることで、
各社員が「自分事」であることを認識でき、
取組み対応が変わってきます。

Vol.27(3)

 

結局、活用されていく成果物を作成するためには、
現場をきちんと巻き込んで、
現場の社員に「主体性」を持ってもらわないと、
不可能と言ってよいでしょう。

つまり、
効果的な取り組みになるかどうかは、
「現場の主体性」
の有無に左右されます。

そう考えると、
誰が業務フローを作成するのが
ベストであるかという点についても、
自ずと見えてくるはずです。

私もこれまでいろいろな現場で
業務フロー作成に携わってきましたが、
一番危険なのが、
「現場への遠慮」
です。

多くの経営者の方は、
「現場に負荷をかけたくない」
という思いがあります。

そのため、
業務フロー作成といった
一見付加価値を生むことがわかりづらい作業に
現場の社員をできる限り
巻き込まない方向で考えられます。

専門の人材だけに任せたり、
経営者や外部コンサルタント主導で
業務フローを作成したり。

Vol.41(2)

ただ、
私も多くの会社の業務フローを
作成してきたので
経験上、わかることがあります。

それは、
現場の社員が自ら作った業務フローでなければ、
絶対に活用はされない、
ということです。

自分が作成していない業務フローは、
現場の社員からすると、
どこまで行っても、
「他人事」
なのです。

どれだけ格好の良い業務フローができても、
どれだけ有効な情報が詰まっていても、
現場の社員が見向きもしないようなものであれば、
宝の持ち腐れです。

最終的には、
そのような業務フローは
ロッカーかどこかに眠ったままになります。

そのため、
・業務フローの目的
・業務フローの活用のされ方
・業務フローの効果
といったことを、
1つ1つ具体的にしたうえで、
全社員を巻き込んで
取り組んでいただきたいと思います。

そのためには、
経営者自身が、
「業務フロー作成=付加価値の高い仕事」
「業務フロー作成=優先順位の高い仕事」
と本心から感じている必要があります。

この思いが無い限り、
「現場への遠慮」
という天敵に負けてしまいます。

Vol.25(2)

但し、
現場を巻き込むことと、
現場に「丸投げ」することとは、
全く異なりますので要注意です。

現場に丸投げしただけでは、
失敗事例になることは明らかです。

あくまで、
主導権を握って、
全体コントロールをするのは、
経営者です。

そして、
現場社員にとってのメリット、
会社にとってのメリットを
明確にイメージさせてあげるのが、
経営者の仕事です。

個人的には、この役割として、
「ホールディングカンパニー」
が適任だと思っていますが、
話が少しそれてしまいますので、
今回は割愛したいと思います。

いずれにしましても、
「現場への遠慮=全員が不幸になる」
ということは意識していただき、
取組みを進めていただきたいと思います。