現代の経営は、
ITシステム無しでは成り立たないでしょう。

間違いなく、
ITシステムは「重要な経営資源」と
言ってよいでしょう。

但し、
有効に活用すれば、
とてつもなく効果を発揮するのが、
ITシステムですが、
活用しきれずに多額の投資負担だけが
残るケースも多くあると思います。

いずれのケースであっても、
目に見えづらい特性があるため、
ITシステムの効果測定は容易ではありません。

そこで、
「経営資源としてのITシステム」
とは一体どのようなものであるかを、
もう少し具体化して考えてみたいと思います。

Vol.55(1)

まず、
経営資源というからには、
利益と結び付けて考えることが、
分かりやすいと思います。

具体的な効果としては、
①収益獲得に貢献するのか
②コスト削減に寄与するのか
のどちらかになるということです。

次に機能面で
上記の①②のような効果があっても、
使いこなせなければ、
効果を生み出すことは難しいです。

そのため、
経営資源として効果を発揮するには、
「③ITシステム活用力」
が不可欠ということです。

そして、
このITシステムの活用にあたっては、
「アナログ力」
必須の要素といえるでしょう。

以上をまとめてみると、
「経営資源としてのITシステム
=IT機能(①or②)×活用力(③)
=『デジタル』力×『アナログ』力」
と表現できます。

Vol.39(4)

 

少し前置きが長くなりましたが、
今回のテーマの
「経営資源としてのITシステムの見える化」
に話を戻したいと思います。

この「見える化」を
先程の分解式を前提に具体的にすると、
①費用削減機能の見える化
②収益獲得機能の見える化
③システム活用力(アナログの力)の見える化
ということになります。

現在社内にあるITシステムについて、
上記の①②③をきちんと見える化
できていますでしょうか?

そもそも
社内にあるITシステム自体を
網羅的に把握しきれていない状況も
あるのではないでしょうか?

使われず放置されたままのシステムや
逆に、重複した機能をもつシステムの併用、
といったこともよくある話です。

そのため、
まず、経営者として
取り組んでいただきたいのは、
STEP1) 社内にあるITシステムの網羅的な把握
STEP2) 各ITシステムについて①②③の見える化
です。

Vol.53(2)

そして、
グループ経営の場合には、
この「見える化」がさらに重要になります。

1つの会社でさえ
「経営資源としてのITシステム」
の見える化は上手く出来ていないケースが多いです。

それが、
グループベースになると、
コントロール不能になっているケースが増えます。

一方で、
この「経営資源としてのITシステム」は
グループ経営にとっては、
無くてはならない経営資源の1つと言えます。

グループ経営で重要なことは、
各社の状況を正確かつタイムリーに把握できる
仕組みを作ることです。

この「仕組み」を構築するにあたっては、
やはり「ITシステム」を組み込むことが
不可欠と言えるでしょう。

アナログの力だけで、
複数会社を管理するということは、
相当難易度が高いからです。

そうなると、
グループ各社がバラバラでITシステムを活用していては、
無駄も多いですので、
統括的にグループITシステムを
管理・運用していくことが望まれます。

Vol.30(1)

そのためには、
グループ全体での①②③の見える化したうえで、
ITシステム活用についての
「グループとしてのポリシー」
も明確にしておく必要があります。

グループ全体での
ITシステムのコントロールは
大変だと思いますが、
グループ最適を目指していくには、
やはり避けて通れないテーマでしょう。

そのためには、
グループ内でリーダーシップをもって、
ITシステム戦略を動かしていける存在
不可欠です。

ここで有効なグループ組織デザインが、
ホールディングカンパニーに
ITシステム戦略の統括的機能を持たせる形です。

Vol.4

ホールディングカンパニーは、
現場から、いろいろな経営情報が集まるところです。

グループベースで
ITシステムの見える化を進めていくと同時に、
グループ経営に必要な仕組みを
ITシステムの力を借りて実現していく、
というプロセスです。

グループ経営の仕組みを
率先して構築していく役割を担う
ホールディングカンパニーに、
ITシステムの統括的管理の役割を与えることで、
スムーズに仕組みづくりが進んでいくと思います。

いずれにしても、
まずは、
「経営資源としてのITシステム」
について、
あいまいなままにせず、
グループベースで具体的に「見える化」してみましょう。