連結グループ経営を実践するうえで
社長にも知っておいていただきたい用語の解説です。

はじめに

上場会社において、
最もホットな話題の1つとして、
「IFRS」
という用語があります。

新聞等では、
「国際会計基準」
といったような訳がつけられたりします。

上場会社のみならず、
株式上場を目指す経営者や
海外展開をしていく経営者にも、
是非意識をしておいていただきたい
専門用語です。

会計基準の必要性

会計というのは、
会社の経営活動の結果を
数値化して表す際のルールです。

この「会計基準」に基づいて、
損益の状況(=損益計算書)や
財政状態の状況(=貸借対照表)が
定量情報として作成されます。

いわゆる「財務諸表」です。

もし、
このような会計のルールが無い場合、
各社がバラバラのルールに基づいて、
数値をまとめることになってしまいます。

バラバラのルールで作成された
損益数値や財政状態は、
比較もできませんし、
そもそも信用性に乏しくなります。

そこで、
各社が従うべき統一ルールとして、
「会計のルール
=企業活動を定量化して表すためのルール」
が定められています。

各企業は、
この会計基準に基づいて、
会計処理を実施していく必要があります。

会計基準は1つ?

会計基準は、
あらゆるテーマごとに定められています。

また、
会社のレベルに応じて、
いくつかの会計基準があります。

未上場会社から上場会社まで
同じ会計基準を要求するのは酷ですので、
大きく分けて、
上場会社と未上場会社で
要求される会計基準のレベルが異なる、
と考えていただいてよいです。

上場する会社は、
上場会社に要求される「会計基準」に従った
財務諸表作成が義務付けられます。

上場会社の会計基準は年々複雑化しているため、
上場会社や上場を目指す会社にとっては、
負担が大きくなってきているのが実情です。

IFRS(国際会計基準)の位置づけは?

会計基準は、
基本的には国ごとに定められています。

一種の法律ですので、
他の法律同様、国単位で決められます。

日本の上場会社であれば、
日本で求められている会計基準に従って、
財務諸表を作成することになります。

そのため、
日本の会社同士の財務諸表を
比較する場合には、
同じ基準ものと比較ができることになります。

一方で、
日本の会社と海外の会社の
財務諸表を比べようと思うと、
どうなるでしょうか?

国ごとに会計基準が異なるため、
同じ取引実態であっても、
国によって、異なる会計基準が適用され、
異なる財務諸表が出来上がることになります。

これまでは、
このような状態でも、
なんとか許容されてきました。

但し、
ここ最近のグローバル化のなかで、
「国によって異なる会計基準を使っているのは、
望ましくない」
という風潮になってきました。

そこで、
同じ取引実態であれば、
世界各国で、
同じような財務諸表が作成されるように、
「世界で共通した会計基準を作ろう」
という流れがここ数年加速しています。

この
「世界で共通した会計基準」
のことを
「IFRS」
と言います。

今後の経営者としての常識

日本の上場会社では、
まだ「IFRS」を適用して財務諸表を作成している会社は
それほど多くはありません。
(2015年8月時点)

但し、
着実に「IFRS」を適用して
財務諸表を作成している上場会社は
増えてきています。

今後は、
上場会社であれば、
この「IFRS」適用が強制になる可能性もあります。

ということは、
必然的に、上場を目指す会社にとっても、
意識せざるを得ないことになります。

また、
海外の会社では、
先行して「IFRS」適用を進めています。

日本は、
「IFRS」適用という点では、
世界で遅れをとっています。

海外展開をしていく会社や
海外の会社と取引が増えていく会社は、
IFRSを意識せざるを得なくなる
時代が来るかもしれません。

グローバル化がすすむなかで、
経営者としては、まずは、
この「IFRS」という概念だけでも、
覚えておいていただければと思います。