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【コラム】森保監督から学ぶこと①(徹底力)

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祝!サンフレッチェ広島

先日、
サンフレッチェ広島が
Jリーグで年間王者に輝きました。

今年は期待されたカープの方は、
優勝できず、個人的には残念でしたが、
サッカーの方は良い締めくくりになりました。

サンフレッチェ広島といえば、
毎年のように主力選手が流出していくなかで、
森保監督は、就任後の4年のうち、
3度の優勝を果たしています。

選手の人件費総額も平均程度と、
それほど高額年俸選手を
そろえているわけではありません。

そのようななかで、
結果を出し続けるのは、
やはり監督の手腕と言っても良い気がします。

サンフレッチェ広島の状況≒中小企業

人材が限られ、
経営資源の有効活用が必須な中小企業にとって、
この森保監督のマネジメントから、
学べるものがあるのではないか、との思いもあり、
森保監督の著書「プロサッカー監督の仕事」を
以前読んだことがあります。

そこに書かれていたなかで、
企業経営にとってもとくに共通しそうなコメントを
いくつかピックアップしてみました。

————————————————————-
●監督就任以来、
僕が常日頃から選手に言っていることは、
本質的には1つしかありません。
それは「基本を徹底する」ことです。
これをやろうと決めたら、
そこに全員が個々の力を100%注ぐこと。
チームとしてやりたいことを遂行するために、
互いに支え合い、連携・連動すること。

より簡潔に言うなら、
「個人の責任」と「チームワーク」。
その部分を徹底して伝えているだけなのです。

●自分を生かそうと思ったら、
チームメートの力が絶対に必要だし、
チーム全体の力を上げようと思ったら、
連携・連動することは不可欠です。

それこそが、僕が選手に
繰り返し伝えているベースの部分です。

●もしかしたら、選手たちは
もう耳にタコができているかもしれない。
「1を言ったら、次は2でしょ」
と思っているかもしれない。
ミーティングのときに眠くなっている選手もいるかもしれない。

しかし、選手の頭にこびりつくように、
身体に染みつくくらい言い続けることも、
僕は必要だと思っています。

※以上、「プロサッカー監督の仕事」より引用
————————————————————-

この書籍には、
いろいろと興味深いことが書かれていますが、
そのなかでも、
上記のコメントは「序章」の部分に、
書かれていた内容です。

わかっているけど難しい「基本の徹底」

基本を徹底すること。
これは当たり前すぎることですが、
当たり前のことを、当たり前のように
一番初めに書かれています。

一方で、
このような基本的過ぎて
当たり前すぎることほど、
チーム内に浸透・徹底することは
難しいものです。

 

たとえば、企業理念といった
抽象度の高い概念を社内に浸透させることに
多くの経営者が悩んでいると思います。

このような
最も基本的で重要なことだけど、
浸透させるのが最も難しいことを
経営者として、それだけ社内に浸透させ、
実際に社員に行動に移してもらえるか。

結局は、これができるかどうかが、
企業競争力の差につながっていくと思います。

 

サンフレッチェ広島は、
森保監督の下、
チーム理念が各選手に浸透していたことが、
他チームとの大きな差になったのではないかと考えます。

森保監督はどうやって理念を浸透させたのか?

それでは、
森保監督は、どうやって
思いを浸透させていったのでしょうか?

それは、上記のコメントによると、

●その部分を徹底して伝えているだけなのです。

●繰り返し伝えている

●選手の頭にこびりつくように、
 身体に染みつくくらい言い続けることも、
 僕は必要だと思っています。

といった行動によって浸透させていった
ということだと思います。

 

総括すると、つまり、

—————————————————–
社内(チーム内)に徹底してもらうには、
トップが徹底して「伝え続ける」必要がある
—————————————————–

ということです。

 

基本的で、抽象度が高く、
当たり前のことを言い続けるのは、
結構大変です。

おそらく言われる側より
伝える側の方が大変だと思います。

それでも、
「徹底して伝え続ける」
こと。

やはりこれが重要なのだと思います。

社長の仕事とは?

社内に何と言われようと、
経営者自身が、くじけず、飽きずに、
伝え続けるしかない。

行きつくところ、
これが社長の最も重要な仕事なのではないか?
と感じさせられるような書籍内容でした。

 

●関連記事

【コラム】森保監督から学ぶこと②(観る力)

【コラム】森保監督から学ぶこと③(2代目社長と任せる力)

 

 

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