一般的によく表現される
経営資源として、
「人・モノ・お金・情報」
といったものがあります。

今回はこのなかで、
主に、
「モノ」
に該当するであろうテーマについて、
確認をしてみたいと思います。

いわゆる
「商品」「製品」
といったものです。

また、状況によっては、
「仕掛品」「原材料」
といった製品化される前段階の状態のものも、
「モノ」に該当するといえるでしょう。

今回は、これらをまとめて
「在庫」
と表現させていただきたい思います。

Vol.66(5)

この「在庫」は、
売上をあげるための源泉ですので、
最も重要な経営資源の1つと
言ってもよいでしょう。

この重要な経営資源である「在庫」ですが、
重要度のわりには、
意外と見える化されていない会社も
多く見受けられます。

つまり、
①どこにあるのか?
②いくらの金額あるのか?
③どのくらいの期間保有しているのか?
といったような情報です。

経営者であれば、
「こんな情報は当然保有しているデータのはず!」
と思われると思います。

但し、
実際には「見える化」できていない
会社が多いのも事実です。

もう少し正確に表現すると
・在庫データで見える化できていない状況
・在庫データはあるが、経営に使いきれていない状況
にある会社が多いものです。

そして、
グループ経営の場合には、
グループ全体で、
上記①②③を見える化したうえで、
経営判断に使っていく必要があります。

きちんとグループ全体で
重要な経営資源である在庫を
見える化できていますでしょうか?

Vol.64(3)

グループ在庫の見える化という点では、
いくつかポイントがあります。

そこで本日は
グループ経営における「在庫」に関連する
よくある問題について触れてみたいと思います。

<よくある問題>
(1)グループの全体の在庫情報が共有されていない
(2)グループとしての純粋な在庫金額が把握できていない
(3)グループとしての純粋な在庫保有期間が把握できていない
(4)グループとしての在庫に係る間接コストが把握できていない
(5)グループ会社間で在庫管理責任があいまいになる
(6)仕掛・材料情報の漏れ

上記はすべて
「グループ在庫の見える化」
ができていない症状が根底にあります。

Vol.35(1)

上記(1)~(6)について、
内容を確認してみたいと思いますが、
長くなるため、今回はまず(1)(2)について
触れてみたいと思います。

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(1)グループの全体の在庫情報が共有されていない

そもそもグループ会社間で
在庫情報が共有されていないケースは
多いのではないかと思います。

グループ組織のデザインにより異なるため、
一概に問題とはいえませんが、
もしグループ会社間で在庫情報が共有されていれば、
以下のようなメリットがあったりします。

<メリット>
・グループとしての一体感が出来上がる
・製造子会社の社員のモチベーションが上がる
(自分が作った製品の「その後」を把握できるため)
・別の売り方/売り先についてのアイデアが生まれる

グループ各社のなかには、
「自社の在庫は自社の責任」
「(グループ内)他社の在庫は無関係」
といった組織の壁
自然と出来上がるものです。

Vol.24(2)

グループ会社であっても、
他社の情報が見えづらく、
「自分事」
とは考えづらくなることが
その要因の1つと考えられます。

このようなセクショナリズムを
取っ払うためには、
グループ全体のいろいろなことを
「見える化」
することが重要です。

グループ内が見える化されることで、
グループ各社のことを、
「他人事」ではなく「自分事」として
感じられるようになります。

グループ在庫についても
当然、グループ全体で「見える化」した方が、
絶対にメリットの方が大きいはずです。

 

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(2)グループとしての純粋な在庫金額が把握できていない

これもよくある問題です。
ここでいう
「グループとしての純粋な在庫金額」
とは「未実現利益を控除した金額」ということです。

未実現利益とは、
グループ内で在庫の売買をしたときに
計上される利益のことです。

たとえば、
子会社Aから子会社Bに
商品(原価100円)を
150円で販売したとします。

これにより、
子会社Aでは在庫100円が無くなり、
利益が50円計上されます。

一方で、
子会社Bでは、
新たに在庫150円が計上されます。

仮に子会社Bで、
この商品が外部へ販売できず
社内に残り続けたとします。

そうすると、
一見子会社Aで利益50円が
計上されたように見えて、
実態は、子会社Bに
原価がかさ上げされた商品(150円)が
残っている状態になります。

この状況における50円のことを
「未実現利益」
と言います。
(参考:【用語】連結決算②

Vol.60(1)

いわゆる、
子会社Aで計上した
見せかけの利益ということです。

グループ経営において、
この「未実現利益」をきちんと把握し、
純粋な在庫原価(この例では100円)を
把握できる「仕組み」を作っておくことがポイントです。

この未実現利益を
タイムリーかつ正確に把握できているかどうかで、
経営判断は変わってきます。

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長くなってきましたので、
今回はここまでとさせていただきます。

次回は続きとして、
上記(3)(4)について、
触れてみたいと思います。