経営戦略において、
もっとも重要な戦略の1つが
「ポジショニング戦略」
だと考えています。

いろいろな戦略論や
マーケティング手法がありますが、
それらが効果を発揮するかどうかは、
この「ポジショニング」にかかっている、
といっても過言ではありません。

とくに
小さな会社や中小企業の場合は、
どのようなポジショニングをとるかで、
売上は数倍変わってくるほど
重要なテーマです。

小さな市場でもよいので、
まずは「一番になれるセグメント」
ポジションニングすることです。

そして、
一番のポジションを確立した後に、
そのセグメントを大きくしてけばよいのです。

Vol.83(3)

この考え方は、
グループ経営の場合も同じです。

とくに私が理想的と考える
「広げないグループ経営」は、
ポジショニング戦略と、
とても親和性があると思っております。

グループ全体で、
特定の市場のポジションを固めていけば、
圧倒的なNo.1企業になっていけるはずです。

何度もお伝えしている
地域を広げない(どこで)
顧客を広げない(誰に)
商品・製品・サービスを広げない(何を)
の3点セットを徹底することは、
「ポジションを作る」
ことと言っても良いでしょう。

グループ全体として、
「広げず」「フォーカス」していくことで、
ポジションを作っていくということです。

いったん
ポジションを作ってしまえば、
経営は本当に楽になりますので。

一方で、
ポジショニング戦略には
実際には悩ましい問題もあります。

Vol.33(2)

それは、
「いったんできあがったポジションを
変えることは簡単ではない」
ということです。

自らが望むポジションを築けて、
そのポジションを強くしていければ理想的なのですが、
経営実務の中では、
なかなか難しいものです。

それどころか、
「ポジションを変えたい」
と思うような局面の方が
実際には多いかもしれません。

いわゆる「リポジショニング」です。

Vol.81(1)

また、
「今のポジションは維持しつつ、
別のポジションも作りたい」
と考えることもあると思います。

個人的には、
「広げない」ことは重要だとは思いますが、
やはり実務現場では、
このようなニーズも多いものです。

たとえば、
「これまで低価格帯でビジネスをしていたが、
高価格帯のビジネスに参入したい」
といった場合や、
「今のブランドとは別のブランドを展開したい」
といった場合です。

このような場合、
1つの会社のなかで
2つのポジションを作るのは難しいため、
別会社を活用する事例
多いのではないかと思います。

Vol.22(1)

但し、
その別会社が
親会社と子会社の関係であれば、
どうしても一体で見られてしまうこともあり、
別のポジションを作るのが
難しいものです。

このような
「リポジショニング戦略」
「複数ポジショニング戦略」
といった場面で効果的なのが、
「ホールディングス」
です。

ホールディングスの場合、
ホールディングカンパニーの傘下に、
並列的に複数の事業会社を
置くことになります。

このホールディングカンパニーを
色のついてない「透明色」な会社として位置づけることで、
リポジショニングや複数ポジショニングが
容易になります。

Vol.4

ラグジュアリーブランド等が
実践している方法も
ホールディングス形態にあたります。

ホールディングカンパニーの傘下に、
異なる複数のブランド企業を保有する形態です。

ホールディングスは、
ポジションの異なるブランドを
1つのグループ企業として統括したり、
有効な手法と言えるでしょう。

経営実務のなかでは、
最初に決めたポジショニングで
成功できるケースばかりではありません。

実際には、試行錯誤のなか、
環境に適応しながらポジションを変えたり、
複数のポジションを作ったり、
していくものだと思います。

そのため、
「リポジショニング」
「複数ポジショニング」
が常にありえることも前提に
経営をしていくことも不可欠です。

Vol.66(5)

そして、
このような「リポジショニング」や
「複数ポジショニング」を容易にしてくれるのが、
「ホールディングス経営」
なのです。

このような考え方があることを
頭の片隅にでも
入れておいていただければと思います。