業務の棚卸を実施して、
各社員の業務を見える化した後の
業務フロー化することの大切さ
について、
前回はお伝えさせていただきました。

そこで今回は、
業務フロー化の際に悩む論点について、
少し補足させていただきます。

この「業務フロー化の際に悩む論点」とは、
たとえば、以下のようなことです。

●どのくらいの粒度(細かさ)でフローを作成すべきか悩む
●いろいろな業務があって収集がつかない
●何からスタートすればよいかわからない

つまり、
「各社員から棚卸・抽出した各業務を
どのようにつなげていくべきか?」
という悩みです。

Vol.27(2)

実際に業務フローのようなものを
作成された経験があれば、
なんとなくイメージが湧く論点です。

自己完結する1人の業務を
フローにするのであれば、
それほど難しくないかもしれませんが、
異なる社員が実施している各業務をフローにするのは、
結構難しいものです。

 

いろいろ悩みが尽きない
業務フロー作成ではありますが、
形にしていく際に重要な視点が
「整理軸」
だと考えています。

何も「軸」を持たずに、
フローを作成してしまうと、
まとまりのないものとなってしまい、
もったいない状況になります。

そのため、
何らかの「整理軸」を意識して、
各業務をつなげていく作業を
心掛けていただきたいところです。

この「整理軸」についての
唯一の正解は無いと思いますが、
今回は1つの例として、
私自身が意識する「整理軸」について、
お伝えさせていただきます。

Vol.25(3)

 

私が業務フロー化する際に
意識する整理軸は何かというと、
「会計数値」
です。

これは、私がもともと
会計分野を専門としていることが
1つの要因かもしれませんが、
その点を割り引いたとしても、
会計数値を軸にする発想は
結構使えると思います。

理由は、
①企業活動の多くは最終的に財務諸表という会計数値で表される
②数値という客観的なモノサシは「軸」になりやすい
③企業活動に不可欠なITシステムと会計数値は親和性が高い
といった点が挙げられます。

 

もう少し具体的にお伝えするために、
企業活動において重要な
「売上に関わる活動」を例
業務のつなげ方を説明させていただくと、
以下のようなイメージです。

業務のつなげ方

●財務諸表の「売上高」(ゴール)

●請求業務

●売上計上業務

●サービス提供・商品引き渡し行為

●受注業務

●販売・営業行為・見積業務

●マーケティング・集客業務

●企画(スタート)

Vol.55(5)

 

当然、事業内容によって
このフローは異なります。

ただ、共通する流れは、
STEP1)活動に関連する「財務諸表の数値」を決める
STEP2)そこから活動を逆算してブレークダウンする
STEP3)可能な限りブレークダウンして「活動の出発点」を探す
というステップです。

そして、
この活動ブレークダウンにあたって
意識すべき点は、
・会計数値
・会計数値に関連する資料
も同時にフロー化するということです。

 

先程のフローをベースに
参考として「会計数値」「関連資料」を
加えてみたいと思います。

業務フロー&会計数値と関連資料

財務諸表の「売上高」

請求業務・・・『請求金額』『請求書』

売上計上業務・・・『売上金額』『売上伝票』

サービス提供・商品引き渡し行為・・・『納品金額』『納品書』

受注業務・・・『受注金額』『注文書』

販売・営業行為・見積業務・・・『見積金額』『見積書』

マーケティング・集客業務・・・『販促予算』『販促計画』

企画(スタート)・・・『販売予算』『販売計画』

 

いかがでしょうか?

つまり、
活動をフロー化する際の整理軸として、

「販売予算」⇒「販促金額」⇒「見積金額」⇒「受注金額」
⇒「納品金額」⇒「売上金額」⇒「請求金額」⇒「売上高」

といった「会計数値のフロー」が
出来あがります。

 

また、それと同時に、

販売計画」⇒「販促予算」⇒「見積書」⇒「注文書」
⇒「納品書」⇒「売上伝票」⇒「請求書」⇒「売上高」

という、会計数値を補足する
「関連資料のフロー」が出来あがります。

Vol.25(2)

このような形で「整理軸」
きちんと意識して各業務をつなげていけば、
●どのくらいの粒度(細かさ)でフローを作成すべきか悩む
●いろいろな業務があって収集がつかない
●何からスタートすればよいかわからない
といった悩みを解消できるのではないかと思います。

いろいろな整理軸はあると思いますが、
個人的には、
「会計数値」と、関連する「資料」を軸にして
各業務をつなげていく方法は勧めです。