世の中では
補助金・助成金
ブームになっている印象があります。

「返還しなくてもよい」
という圧倒的なメリットが
人の心を動かします。

「もらえるなら、もらいたい」
という誘惑にかられるものです。

そして、
この補助金・助成金を巡っては、
申請する企業だけでなく、
申請を支援する専門家も集まってきています。

いわゆる「成功報酬型」で、
補助金・助成金獲得を支援する、
というビジネスです。

申請する企業側も、
タダで補助金・助成金をもらえるのなら、
受け取った一部を成功報酬として、
専門家に支払うのは
抵抗が少なくないのかもしれません。

補助金・助成金獲得を巡るビジネスには、
補助金・助成金を受け取る企業も
それを支援する専門家も、
どちらも得する「Win-Win」関係が
出来あがっているということです。

 

ただ、個人的には、
この「補助金・助成金」を巡るビジネスに
どうしても違和感を感じてしまいます。

なぜかというと、
・情報を知っている人だけが得をする
・専門家に依頼すれば獲得しやすくなる
といった性格が強いため、
本当に「助成・補助」すべきところに
お金が流れて行っているかが、
疑問に感じるからです。

 

この「補助金・助成金」の財源は、
当然、国民の「税金」です。

このような大事な財源ですが、
補助金・助成金の「予算」をいったん確保すれば、
あとは淡々と消化していくというだけの
プロセスになっているように感じます。

本来は、
✓きちんと補助金・助成金が活用されているのか?
✓本当に必要な補助金・助成金なのか?
✓必要なところに回っていっているのか?
といった検証がされるべきです。

ただ、どうしても、
この「補助金・助成金の有効性」についての
PDCA的な検証・改善サイクルは
機能していない印象です。

私たちが支払っている税金が、
本来助ける必要がない事業者や専門家に
回っていっている気がして、
一納税者側としては複雑な思いです。

 

とはいえ、
私も補助金・助成金の情報を見るたびに、
心が動かされないかというとウソになります。

但し、今の私の場合は、
どれだけ魅力的な「補助金・助成金」があっても、
申請したり受け取ったりはしない、
と決めています。
(対象者へ自動的に付与される児童手当的なものは別ですが)

「補助金・助成金」は、
何らかの理由で本来必要としている
会社や人に回っていくべきものであり、
今の自分がその立場に無い、
と考えているからです。

このように考える根底には、
「補助金・助成金=麻薬のようなもの」
という思いもあります。

補助金・助成金に
依存している事業者とお話をすると、
発想が全く逆になっているケースが
少なくありません。

本来は、ビジネスありきで、
そのうえで補助金・助成金を活用できれば、
というスタンスが基本だと思いますが、
実際には、
補助金・助成金ありきでビジネスを考えている方が
多いように思います。

最初はビジネスありきで、
たまたま補助金・助成金を
受け取ったのかもしれません。

ただ、
一度受け取ると「癖」になるのが
「補助金・助成金」です。
それほど誘惑の大きいものです。

補助金・助成金を受け取ることが
どうしても発想の中心になってしまいます。

補助金・助成金を受け取ったが故に、
事業経営としては
悪い方向に行くことも少なくありません。

「もらえるものがあれば、何でももらおう」
という思いが、
逆に不幸を招くきっかけになる可能性もある、
ということです。

 

だからと言って、
補助金・助成金の精神や仕組み自体を
否定しているわけではありません。

補助金・助成金を正当に活用して、
社会で必要とされている事業を
実施されている経営者も多くいらっしゃいます。

そのような志の高い経営者には、
是非、補助金・助成金を有効に活用していただき、
日本経済をより活性化していただきたい、
と思っています。

 

ただただ私が願うところとしては、
「本当に必要な人の元へ、
補助金・助成金を届けてほしい」
ということだけです。